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2005/04/01

『サマリア』(12/100 '05)

キ ムギドク監督の問題作、『サマリア』。R15指定というからどんなにすごいのかと思ったけれど、映像的には決して衝撃的というかんじではなかったな。韓国 映画ってけっこう無駄に血が流れたり無駄にリアルだったりするけれど、これはむしろ隠すことで伝えてるかんじ。いや、もちろん映像的によ。テーマはしっか りR15指定にふさわしい(?)内容でした。以下、ネタバレします。未見で、これから見ようと思う方はご注意を。


いつかヨーロッ パに行こうと計画するチェヨンとヨジンは、その資金を売春で稼ぐ。客と寝るのはチェヨンの役目。見張りと金の管理はヨジンの役目。もともとが危うい年齢の ふたり。ふたりだけで世界は充分と思うのが友情の究極の姿だと誤解してしまう年齢のふたり。微妙な関係の変化が命取りになってしまう年齢のふたり。些細な ことがきっかけとなって、少しずつ関係が変化しようとした矢先、警察に追いつめられたチェヨンが窓から飛び降り、死んでしまう。

残された ヨジンは、チェヨンが寝た客をひとりずつ呼び出し、彼らと関係を持ち、そしてチェヨンが受け取った金を返す作業を始める。彼女なりの償いの行為。けれど、 それを刑事であるヨジンの父が知ってしまう。やり場のない怒りを娘ではなく、娘と関係を持った男たちに向けるヨジンの父。怒りは徐々にエスカレートし、と うとうチェヨンの最後の客、ヨジンの最後の償いの相手を殺してしまう。

サマリアと聞くと、まずまっさきに思い浮かべるのがキリスト教のよきサマリア人。異民族と迫害を受けながらも、他者には寛容で善意の象徴として描かれている。迫害を受け、だれからも理解されないにも関わらず、慈愛に満ちたその姿は、チェヨン亡きあとのヨジンのよう。

そ してもうひとつ思い浮かべたのは、ヨジンの父が最後の客を殺す場面。最初は手錠で殴りつけ、最後には石で頭を割るのだけど、手錠で殴るというのがなんと も。。。権威の象徴のようで。そして石。これもキリスト教の話になってしまうけれど、マグダラのマリアが娼婦であることを咎められ、人々から石を持って追 われるのです。このときキリストは、彼女を打てるのは自分はどんな罪も犯していないという人だけだ、と止めに入るのですが、状況から何から似ていて、けれ どヨジンの父には止めに入る人がいなくて、なんともやるせない気持ちになる。

感想は、まだわからない。もう一回、少し時間をおいてから見てみなくちゃいけないと思った。今回は考える時間もないままに立て続けに映画を見ちゃったからなー。しかも究極のアイドル映画(笑)

サマリア DVD サマリア

販売元:ハピネット・ピクチャーズ
発売日:2005/09/23
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