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2005/10/24

『ぼくんち』(88/100 '05)

日本映画を見直そう、第2弾。
というわけではないけれど、西原理恵子の原作を、
阪本順治監督が映画化した本作を見る。阪本監督作品は、
じつはこれがはじめて(って、ほんとに日本映画って見てないなぁ)です。
それまでの監督の作風と違うということですが、
何せこれしか見てないからわからない。ついでに言うと、原作も読んでないので、原作のコアなファンから評判悪くても気になんない。
というわけで、以下、ネタバレ。


一太と二太は極貧の生活を送る兄弟。
母親は半年前に「買い物に行く」と言って家を出たきり戻ってこないし、
父親の顔はもともと知らない。
ある日、母親が半年ぶりに島に戻ってくる。
ピンサロ生活に見切りをつけた姉のかの子をつれて。
けれどその夜、母親は再び出ていってしまい、姉弟の三人暮らしが始まる。

島の人はみんな一風変わっている。金持ちなんていない。
子どもを20人産んで、みんな食べ物屋に養子に出して、
自分はネコを大量に飼っているネコ婆。
半分ヤクザみたいな何でも屋、コウイチくん。
コウイチくんから下請け仕事をもらって、三人の子どもを育てているまもるさん。
クソまずいけどほかに店がないから繁盛してる中華料理屋。

そんな人に囲まれて、姉弟三人、ゆるゆると生活している。
ところがある日、母親が家の権利書を男に貢ぎ、
土地を売られてしまい家を出ることに。
その男にフラレて意気消沈して戻った母に、かの子は言う。
「あと二日、どうして待てなかったの?」

あと二日。。。
二日後に、いったいなにがあるというのか。。。

ぜんぜん期待してなかったのだけど、これがなんとも、よかったです。
「しあわせってなんだろう。。。」と、つい月を見上げて考えてしまいそう。
貧乏の悪循環から抜け出せなくて、必死に、
でもぎすぎすではない人生を送る島の人たち。
決して自分の生き方を悲観したり否定したり、
他人の生き方を蔑んだり羨んだりしない。
作品を通して流れる「せつなさ」は、最低ラインの生活を送っていながら、
人生を悲観していない人たちの笑顔から生まれるのだなぁと。

でも、ふがいない大人たちを見ていて、
一太は「自分の力で生きたい」と、心底思います。
かぁちゃんにはハナから頼れない。でも、ねぇちゃんに頼って生きたくない。
それは一太の、人としてのありようなのだとわかるから、
必死の彼をだれも止められない。きっと一太も、
母親のどうしようもない八方ふさがりを、心の中では理解してるんだよな。

「ふつう」は、「あったかいゴハン」の中にある。
二太のことばです。

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