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2005/11/06

『ジョゼと虎と魚たち』(89/100 '05)

最後にいつ見たんだか思い出せないくらい、映画を見てなかった。
この DVD も、じつは手元にもう10日ぐらいあって、
早く見なくちゃと思ってたんだけど見たら絶対こんなきもちになるのわかってたから、手を出せずにいたんだ。
こんなきもち。こんなきもち。
以下、ネタバレ。



こんなきもちって、そう書いておきながら、ことばにできないでいます。
これはなんだったんだろう、ジョゼと恒夫のこれは。
ふたりの感情レベルではふつうの恋なんだけど、
環境がそれをふつうの恋にさせない。
ふつうの恋だってじゅうぶんに複雑で難しいのに、
このふたりには越えなくちゃいけないものが多すぎる。
ううん、越えなくちゃいけないものは、恒夫にしかなかったのかな。。。
とも思う。


大学生の恒夫は、食欲と性欲とバイトに明け暮れるふつうの男の子。
ある日ジョゼに出会い、ワガママで自分勝手で気の強い彼女に惹かれていく。
つき合っていたカナエを捨てて、恒夫は祖母を失ったジョゼの家に転がり込む。
けれど蜜月が続いたのは1年とちょっと。
恒夫は結局ジョゼのもとを離れ、カナエのもとに戻っていく。
ジョゼの家を出て、外で待っていたカナエと歩き始める恒夫。
けれど、突然こらえきれない悲しみに襲われて、
恒夫はなす術もなく泣き崩れてしまう。


どんな恋でも、だれでもが少しは成長するものです。マイナスな恋なんてない。
失ってすぐはつらくても、越えていった先には違う自分がいる。
ジョゼは凛としていて、歩けないけど、肩で風を切って歩いてるかんじで、
彼女の恋は、彼女を穏やかな大人の女性に変えました。

でもこの恋は、恒夫にはどうだったんだろう。
彼は自分で「逃げた」と言うけれど、
ジョゼを嫌いになったのでも重荷になったのでもなく、
自分にそれだけの力がないことに傷ついたのじゃないかと思う。
ジョゼを愛していながら、彼女以上の人に出会えないことをわかっていながら、
それでもジョゼといっしょにいることで受ける苦しさを甘んじて受けることができないで、そしてそんな自分に嫌気がさしたんじゃないか、と。
端から見たら恒夫がジョゼを捨てて出ていったのだけど、
ほんとうに恋を失ったのは恒夫、きっと。

ちっちゃいけれど、甘美な傷がついたかんじ。
ふだんは痛くないのに。なのに水に触れるとそこに傷があるってわかる。
かすかな痛み。
こういう痛みは、忘れたころに大きな傷をつけたりするんだよなぁ。。。

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販売元:角川エンタテインメント
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