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2006年1月

2006/01/27

『マジック・キッチン』(11/100 '06)

きょうまで、キネカ大森で F4 フェア(?)をやっていました。
いや、正確には F3 か?
ジェリーとケンとヴァネの主演映画をやっていたのですが、
そのうちジェリーの出ている『マジック・キッチン』を見てきました。
というか、あたし的にはジェリーの映画じゃなくって、
大ちゃんの映画、なんですけど。

ピアノの榊原大さんが、この映画の音楽で参加しているのです。
参加が決まった当初は F4 なんて知る由もなく、日本で公開予定もなく、
大ちゃんファンにとっては幻の映画のように言われていたんですよね。
音楽だけじゃなくって、じつはバンド役で映画にも登場してると聞いていて、
どうやったら、せめて英語字幕つきの DVD かビデオを手に入れられるだろう、なんてね。

そして時は流れて韓流ブーム→華流ブーム、
ついに時代が大ちゃんの映画(←間違い)を上映!
って、じつは半年くらい前に恵比寿で F4 展なるものをやっていて、
この映画も上映されてたのですが、その当時はなかなか時間がつくれずに見に行けずにいたのでした。
これだけジェリーがメジャーになれば、そのうち DVD も出るだろう、
という気持ちもありつつ。
でもせっかく劇場でやるというのなら、大音響で大ちゃんのピアノを聞き、
大画面でお顔を拝見しませうと、大森まで足を伸ばしてまいりました。

のっけから、目より耳が映画に集中するという、
なんだかおかしな展開ではありましたが、映画はラブコメで、
ジェリーもいい役で、ほかの役者さんはアンディー・ラウしか知りませんでしたが、けっこう楽しく見れたのは収穫でした。

バンドの登場場面はかなり冒頭。ジェリーと主役の女優さんが日本に来て、
夜の東京・六本木ヒルズで生演奏するバンドをちらっと見ている、というシーンでした。
大ちゃんの鍵盤を叩く手がアップになって、すぐにカメラはほかのメンバーに。
つまり大ちゃんのお顔はまったく映らなかったわけですが、ほかのメンバーというのがすごかった。
ギターが越田太郎丸さん、パーカションが仙道さおりさん、
ベースが西島徹さん、そしてフルート。
残念ながらフルートはだれだったかいまいち確認ができず。
ココロの中の第一声は、「なんだ、このメンバー! このメンバーのライブなら行きたいぞ」でした。
それにしてもあっというまに過ぎてしまったな、いまのシーン。。。

と思ったら、その後、二度ほどバンドのシーンが出てきて、演奏してたりしてなかったり、大ちゃんも画面の後ろですくっと立ってるシーンがあったりして、おいしいことこの上ありません。
そのうえ、ジェリーと主演の女優さんがいい雰囲気になったときに流れてきた音楽に、あたしは我が耳を疑いました。
だって、チェロの柏木広樹さんの「JE JOUE」だったのですよーーー!
柏木さんの2枚目のアルバム『CASA FELIZ』収録で、
クレモンティーヌがボーカルの曲です。
これが、都合2回も聞けるという、そして、その場面ではかわいらしいジェリーが画面にいるという、
「これはもしかしてあたしのための映画か?」
的な感動を与える瞬間でございました。

この映画、2月3日に「特製ヴァレンタイン BOX」としてお値段6,980円で発売になるそうですが、特典映像70分とかいうのに大ちゃんご一行様の映像はあるのでしょうか。
あるとしても7,000円はいかにも高いなーーーー。
というわけで、なんとかしてサントラを手に入れたいっっ!
という、次なる野望が生まれたのは言うまでもありません。

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2006/01/25

『メゾン・ド・ヒミコ』(10/100 '06)

見たい見たいと思っていて、時間が都合できずにロードショーを逃していた作品です。
DVD よりも、どうしても大画面で見たくて、劇場に足を運びました。
さすが、犬堂一心監督。

オダギリジョーは、ほんとうにいい役者になりました(って、あたしごときに言われたかなかろうが)。
彼の映画は何本か見てますが、いわゆる商業ベースに乗っかって大ヒットというより、地味ながらも人に勧めたくなるような映画を選んでいるなぁという気がします。
いまや、彼がその昔に仮面ライダーだったと言っても、信じない人もいるかもしれません。
でも、それでいいのです。

柴咲コウも、化粧っ気なく、終始むすーーーーっとした顔で、強烈な存在感を放っています。
彼女の心持ちの変化を通して、見ている側が映画に寄り添えるようになっている気がします。
バスガイドの格好して「あやまれっ!」って凄むシーンはかなり気に入りました。

ファンタジーのようにも、人のエゴを皿に乗せて「さあ喰らえ」、と言われたようにも、
どちらにも感じられる、キムキドクの映画を見終わったときに感じるような、
「うまく説明できないから、ともかく見てみて」という気になった映画です。

ともかく、見てください。


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『8月のクリスマス』(9/100 '06)

山崎まさよし主演のほうの、『8月のクリスマス』を見てきました。
じつはハンソッキュ&シムウナのほうは未見なのですが、
これを機に見てみようかな。。。
以下、ちょっとネタバレ含みの感想など。

韓国版の『8月のクリスマス』は未見とはいっても、
ストーリーは大まかに知っているし、それに主演ふたりのイメージはかなり強烈。
だから、最初はそのイメージを払拭して映画を見れるかなぁと不安だったりしたのですが。。。

ところがいっちばん最初の場面がまさよしくんの大写しだったんですけど、
これが思いっきりシンハギュンに見えてしまった。。。
そしたらそれ以降、そのイメージにとらわれすぎちゃって、完全なる敗北。
いままで思ったこともなかったんだけど、
あの不安そうな顔がハギュンにだぶっちゃうとはなぁ。

そうして見始めて、次に関めぐみさんが出てきたらば、これがまた違和感で。
彼女自身はとても魅力的な人なのですが、この現代的な女の子が目の前に現れて、果たして死期が近いと人生を悟りきって達観した男が、恋に落ちるだろうか。大いに疑問です。
中途半端に明るくて、中途半端に一生懸命で、
中途半端に不安げな、かなり年下の女の子。
これがむしろ理解不能なほどに人生を楽観視していたり、底抜けに明るかったり、
危うさと紙一重なくらいに純粋な女の子だったりすれば、まだ説得力があったのに。。。

そもそも、まさよしくんくらいの人を相手に、
大学を出たばかりの女の子が「おじさん」って言うか?
せめて「写真屋さん」くらいにしておけばよかったものを。。。
もしかして韓国版で「あじょし」とか言ってるのかな?
それをそのまま訳しちゃったとか。
おそろしーなー。今度確認してみよう。

、、、と、文句は言ったものの、高岡の景色も美しく、いい映画だったと思います。
エンドロールでまさよしくんの歌が流れたら、さすがにじわじわっときたし。
って、これだけ言ったあとじゃ説得力ないかな。
でもほら、期待が大きいと、その反動がね。。。

 

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2006/01/24

『上海グランド』(8/100 '06)

チョンウソンが出ているというので、
とうとう香港ものにまで手を出してしまいました。
だがしかし。。。どっちがアンディー・ラウでどっちがレスリー・チャンかもわからないような人間が、この映画を見て果たしてよかったのかどうか。。。

そもそもが1970年代に爆発的人気を誇ったテレビ番組のリメイクで、
そのテレビ番組にはチョウ・ユンファが出ていて彼の出世作になったとか、
舞台は1930年代の上海で、反日同盟に所属の男が上海に流れ着いてどうちゃらこうちゃらとか、とにかくそういった基礎データがまったく不足してるわけです。
だって、チョンウソンが目当てなんだもんな。失礼な話です。

じゃあおもしろくなかったのかい?と問われると、
おもしろかったんですよ、これが。
わざとらしく古くさーーーく、
アクションもラブシーンも思いっきりベタな作りにしていて、
ストーリーがものすごーーく都合のいい展開だっていうのに加えて、
音楽がこれまたやけに大げさで。
すきだなーーー、こういう映画。
ちょっと、アルモドバルを思い出す。『バッド・エデュケーション』とか。

で肝心のチョンウソンですが、出演時間は延べで3分くらいか? それ以下かな。
あたしはチョンウソンの顔はもちろんだいすきなのですが、
声もすごくすきなのですけど、なんとっ! 吹き替えられてました。
ものすごーーーく野太い声に。がっかり。
あの、ちょっとぽそぽそしゃべる、
低いのか高いのか判別のつかない繊細な声がすきなのに。。。

でも、お顔はすっきり&つるんとしていて、イイ男っぷりを発揮してました。
おそらく「アンディーとレスリー、どっちがよかった?」とかいう話題になるのでしょうけど、あたし的にははっきり言って勝ってます、チョンウソン。
だって、アンディー・ラウはちょっとぷくりとした真田広之さんで、
レスリー・チャンは弱気な竹野内豊くんに見えてしまったんだもん。。。

 

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2006/01/19

『パク・ボンゴン家出事件』(7/100 '06)

アンソンギ主演、チェジウの映画デビュー作、
しかも『火山高』『オオカミの誘惑』のキムテギュン監督のデビュー作。
嫌がおうにも期待が高まるというものです。
以下、ネタバレ。

小さなころから歌手を夢見ていたパクボンゴンは、
できちゃった結婚で実業団野球の監督と結婚。
ところが彼の愛はすぐに冷めたようで、
横暴で女性を見下したような夫に愛想をつかしたボンゴンは、
幼いころの夢をかなえるために息子ソックを残して家出してしまう。
夫はなんとかボンゴンを連れ戻そうと、その道の「プロ」である X に頼んで彼女を捜す。

人探しのプロ X はあらゆる手がかりを探ってボンゴンを見つけ出し、
彼女が歌手として歌うクラブに従業員として潜入することに成功する。
あとは彼女を説得して家に連れ戻せば彼の仕事は完了。
けれどボンゴンと時間を過ごすうち、探偵 X の心にボンゴンへの恋心が芽生えてくる。

時を同じくして、夫は肉屋の女店主に恋をしていた。
横暴な彼は影を潜め、足しげく肉屋に通った彼はついに彼女のハートをゲット。
これで円満解決か?と思いきや、探偵 X を狙う三人の男たちが。。。

コメディーです。ラブコメ。アンソンギが探偵 X です。
で、アンソンギがコメディー。。。ちょっとイメージが。。。
チェジウは肉屋の女店主。
ぱっつり切ったおかっぱで、化粧っ気のまったくないチェジウ。
「生まれつきしゃべれない」という設定なのでセリフはなし。
でっかい包丁を振り回すチェジウ。

なんだかなーー。期待しすぎたということなんでしょうかね。
笑いにくい。笑ってもらわないと成立しないわけですけど、コメディーなので。
しかしなぁ。。。困ったなぁ。。。

 

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『オー! ブラザーズ』(7/100 '06)

イジョンジェとイボムス主演、
キムヨンファ監督の第1作めで、2003年の作品。
韓国ではそこそこのヒットだったと聞いています。
イジョンジェのラブストーリーでない作品は、実は初めてかも。。。
イボムスは言わずと知れた名バイプレーヤー。
以下、ネタバレ。


不倫写真を無理矢理撮って法外な値段でネガを売りつけて生計を立てるサンウ。
ある日そのサンウに、幼いころに女を作って家を出た父親が死に、
その借金がすべて自分の肩にかかったという知らせが届く。
なんとか借金を減らすべく、
もうひとりの債権者である父の後妻を探し出そうと、
サンウがまず見つけ出したのが腹違いの弟ボング。

ところが目の前に現れたのはどう見ても30代のおじさん。
これがボング?
そう、ボングは早老症という病気におかされ、
実際の4倍の速度で年をとるという。
12歳なのに白髪まじりで糖尿病。けれど精神的には12歳。。。
借金返済のためにはやむを得じと、その日から奇妙な共同生活が始まる。。。


お話自体は、コメディーです。
が、ちょっと散漫な印象。笑わせたいけど泣かせどころも作りたい。。。
意欲が空回り。そんなかんじ。
それを、役者ふたりの力量でなんとか強引に最後まで押し切ってしまうという力技。
イジョンジェはちゃらんぽらんに生きてるダメ男を、
イボムスは30代の体に12歳の精神を宿してる少年を、
それぞれ見事に演じてます。

余談ですが、下の DVD のジャケ写はおおいに問題アリ!と見ました。
左手側にいる人のほうが年とって見えますけど、
こっちがイジョンジェ。若い姿のにーちゃん役です。
右奥がイボムス。こっちが見かけ30歳のおっちゃん、中身12歳の少年です。
だけどあたしの目には、ふつうにイジョンジェのほうがにーちゃんに見えてしまう。

それはともかく、イジョンジェ、イボムスのほかに、
かなり有名どころの役者を集めていて、
その意味で豪華です。『冬ソナ』ヨングクのリュスンスも出てました。
ものすごいちょい役でコンヒョンジンとキムヒョンジャとか。

この監督は、第1作目でどうしてこれだけの役者を集められたのかなぁと、それが気になる。
ってゆうか、それしか気にならないところが問題なんだと思う。。。



オー!ブラザーズ

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オー!ブラザーズ

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2006/01/17

『アメノナカノ青空』(6/100 '06)

『箪笥』のイムスジョンと『屋根部屋のネコ』のキムレウォン主演、
イオニ監督の第1作め、
『アメノナカノ青空』を見てきました。原題は『...ing』。
驚くなかれ、本作を撮ったとき、イオニ監督は26歳だったそうです。
ちなみに女性。
以下、ネタバレ。

小さなころから病気がちで入退院をくり返していたミナ。
生まれつき左手に障害を持ち、そのせいで病院の中でもなかなか友だちができません。
父親を小さいときに亡くした彼女にとって、ミスクは母であり、友だちであり、父であり。
ようやく病院から退院し、ふつうの女の子のように学校に通うようになるけれど、やっぱり同世代のほかの子たちには馴染めない毎日。

ある日、彼女の家の下の階に、
カメラマンを目指す大学生ヨンジェが越してきます。
初対面から、ヨンジェはミナにちょっかいを出して近づきます。
「一目惚れした」と言って。
ちゃらちゃらした人だと敬遠していたミナも、
やがて彼の本当の優しさを知り、心を開いていきます。

けれどそれは、ミナだけが知らない出会い。
治る見込みがないならと入院をやめ、
同じ年代の女の子がする生活をさせたいと、ミスクが仕組んだ出会いだったから。
せめて命が消えるまで、愛し、愛されたという記憶を与えたくて。

ある日、ミナは自分の命が残り少ないと知ってしまいます。
愛する人を残して死んでいかなければならない。
泣いて泣いて、泣きつくしてその事実を受け入れると、ミナは決心します。
ミスクとヨンジェに、自分が彼らを愛したという記憶を、
しあわせだったという事実を残して逝こうと。

時を違わずして、ヨンジェもまたミナの命の灯が短いことを知ってしまいます。
けれどそれは、仕組まれた出会いのはずのミナとの恋が、
本物の愛だったと知ることでもありました。
残された時間、自分はミナに何をしてやれるだろう。。。

派手な作品かと言われれば、そうではありません。
荒さがないかと問われれば、確かにあります。
けれど、きっと忘れられない作品だろうと思います。時間が過ぎれば過ぎるほど。

あまりに、淡々としています。
あまりに、日常的です。
でもだからこそ、それが映画と現実の世界の境界線をあいまいにさせるのかもしれません。
現実の世界では、人の悲しみはこうやって深く静かに宿され、
ひとり孤独に昇華されるものなのだと。ミナの存在が消えてしまっても、
ミスクもヨンジェも生きていかなければならないのです。
ミナの学校の前の交差点で、雨の日に泣きながら旗を振るあの男の人のように。

この映画は、ミスクとヨンジェの人生の、ほんの一瞬を切り取っただけ。
いまも、ミスクとヨンジェは時折ミナを思い出しながら、どこかで生活してる。
そんな印象を与えるのです。だから、原題は『...ing』なのでしょうね。

『アメノナカノ青空』とは、ヨンジェがミナに降らせた傘のこと。
そして、ミナの苦しみや孤独で満たされた決して長くはない人生の、ヨンジェは青空。
雨を降らせる雲の向こうには青空があると知っているから、人は微笑むことができるのです。
長い長い雨の時間を、耐えることができるのです。
そう思うから、雨の時間すら、愛おしいと思うようになるのです。

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2006/01/11

『SAYURI』(5/100 '06)

ハリー・ポッターとどっちにしようかと迷った末、
ハリーはもうしばらくやるだろうと『SAYURI』に。
原作を、発売当初に図書館で借りて読み
「これはもう一回読まねば」と結局自分で買って、
でもそのまま読まずに書棚の肥やしと化しています。
いかんですねー。
以下、ちょっとだけネタバレ。

貧しい漁師の娘さゆりは姉とともに売られ、
さゆりは祇園の置屋へ、姉は隣町の女郎小屋へ。
ふたりで逃げようと約束するものの、
さゆりは待ち合わせの場所にたどりつけず、姉だけが逃げた。
両親が亡くなったことを知らされ、天涯孤独となったさゆりは、ひとりの男と出会う。
電気会社の会長をしている彼にもう一度会いたくて、生きる希望を心に宿すさゆり。

やがてさゆりは豆葉と姉妹の契りをし、
彼女に育てられて祇園一の芸者になる。
しかし彼女の心にいるのは、つねに橋の上で出会った会長だけ。
そして時代は第二次世界大戦へと突入していく。。。

最初にトレーラーを見たとき、「あ、やっちゃったか?」と思ったのですが、
本編を見たところ、それはまったくの杞憂でした。
確かに、日本人のイメージする祇園や置屋や芸者の姿とはちょっと違うかもしれません。
けれど、西洋の目から見た神秘なる東洋が、非常な賞賛をもって語られています。
これだけの敬意をもって呈されたら、少々の差異には目をつぶるべきでしょう。

チャン・ツィーイーをはじめとするアジアの蝶たち、
そして日本の男気あふれる俳優たち。
みなそれぞれに持ち味を発揮してすばらしい。
けれどだれよりも目を奪われたのは、
子ども時代のさゆりを演じた大後寿々花ちゃんでした。
『ヒマラヤ杉に降る雪』で工藤夕貴の子ども時代を演じた鈴木杏ちゃんを見たとき並みの衝撃です。
彼女の将来が楽しみですね。

音楽も弦中心でかなりいいなーーーと思ったら、
エンドロールにヨーヨー・マの文字が。
チェロのソロは彼だったのでした。いい音のはずです。
ヴァイオリン・ソロの方の名前も出てましたが、読み落としてしまいました。

ほかにだれか知ってる人っているかなーーーと、
いつもの常でエンドロールを最後まで見ていたら、突然

「Hiroki Kashiwagi」

の文字がっ! 思わず身を乗り出してもう一度読んでみます。
何度読んでも「Hiroki Kashiwagi」。
あまりに何度も読み返してしまったので、
そのユニットの最初を見逃してしまいました。
いったい何のユニットにこの名前が含まれていたのか、すごく気になります。

この「ヒロキ・カシワギ」とは、どの「ヒロキ・カシワギ」なのでしょうか。
まさか「広樹・柏木」???
いやだって、チェロはヨーヨー・マ、だもんな。。。
謎です。これだけを確かめに、
もう一度劇場に足を運んでしまいそうな自分が怖いです。

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2006/01/09

『フー・アー・ユー?』(4/100 '06)

大作ではないけれど、プロットに凝った、心温まる佳作、というかんじでした。
イナヨンはくりくりとした大きな目で、明るい役の印象が強かったけれど、
ここではちょっと影のある、でも芯の強い女性を演じていました。
以下、ネタバレ。

ヒョンテはネットゲーム「フー・アー・ユー?」の制作会社に勤める男性。
2年かけてようやくあと一歩で完成するというこのゲームのパイロット版を配信し、
その反応を得て最後の仕上げをしようと考えている。
ある日、掲示板にその「フー・アー・ユー?」を批判する書き込みがなされ、
ID を確認したところ、それが同じビルの水族館に勤めるインジュだと知る。
ヒョンテは使用者の反応を取材するという名目でインジュに会いに出かける。
と同時に、ネットでインジュが名乗るピョリにも、メルロというハンドルで接近する。

ネット上では素直に自分のことを話すピョリ。
ところが現実で顔を合わせると意見が食い違ってばかり。
ヒョンテがメルロだとは知らないインジュは、ピョリとなって彼と心を通わせ、
「やっと自分の気持ちが通じる相手が見つかった」と、彼に自分の過去を話し始める。

最初はおもしろ半分で始めた一人二役。
しかしヒョンテは次第にインジュに惹かれてゆき、ジレンマに陥る。
そしてある日、すべてを話そうと、メルロとしてピョリを呼び出すけれど。。。

一人二役をしてるうちに本当のことが言い出せなくなって、、、というプロットは、
イウンジュとイボムスの『オー! マイ DJ』なんかでもありましたけど、
ここではそこにネットというバーチャルな世界が絡んでくるところが、
公開当時は新しかったのかも。
結末は簡単に予想ができてしまうんだけど、
それでも最後はほわっとあたたかな気持ちになります。

ただ、あまりに平凡すぎて、この手のほかの映画にまぎれてしまう感は否めない。
映像がきれいだったり、音楽が感動を増幅させたり、という作りにはなっていないから。
あえていうなら、プロットが命、というかんじでしょうか。
でも今にしてみれば役者も豪華だし、イナヨンもチョスンウも、
過去の作品と紹介されて決して損にはならない、そんな映画です。

チョスンウって、このころがいちばんかっこいい気がするけど、どうでしょう。
『ラブストーリー』では純粋で優しい男を演じていましたが、
本作ではちょっと男っぽさも見せます。
ギターを抱えての弾き語りなんかもあって、ミュージカルで鍛えた喉もご披露。

 

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2006/01/08

『シンデレラマン』(3/100 '06)

『50回目のファースト・キス』と2本立てだったので、流れでなんとなく見ることに。
例によって、キャスト、ストーリーの予備知識なし。
「お、ロン・ハワード! おもしろそうじゃん」と期待が膨らむ。
と、画面にラッセル・クロウとレニー・セルヴィガー。
一瞬、帰ろうかな、などと思ってしまいました。
クロウもレニーも、じつはすきじゃないんですよ。。。
しかし『24』シリーズのロン・ハワードだしなーと見続けることに。
以下、ネタバレ。

ジム・ブラドックはプロボクサー。妻と、三人の子どもと、しあわせに暮らしている。
けれどケガが続き、ある日プロモーターから資格を剥奪されてしまう。
折しも世界大恐慌。プライドも何もかもかなぐり捨て、
日雇いの仕事でなんとか食いつなぐ毎日。

ある日、チャンスが舞い込んでくる。対戦予定者がケガをしたので、
代役としてヘビー級2位の選手と闘ってくれというのだ。
報酬は250ドル。迷わずに承諾するジム。
そしてその人生で2回目のチャンスを、ジムはものにする。
だれもの予想を裏切り、ジムは勝利を収めたのだ。

マネージャーはその勝利をきっかけにジムの資格を取り戻し、彼をリングに復帰させる。
日雇いの仕事をするのを辞め、トレーニングに励むジム。
次の試合にも勝ったジムは、とうとう世界チャンピョンと闘うことになる。
しかし相手は、これまでにリングでふたりの人間を死に至らしめた強者。
試合を棄権してくれと懇願する妻メイを振り切り、ジムはリングに上がる。

実話です。
まさに、アメリカン・ドリームを地で行った人です。
記者に「なんのために闘うのか」と問われ、ジムは「ミルク」と答えます。
そのとおり、彼が闘うのは、自分のためではなくて、家族のため。
愛する家族を養うため。

そして時代も、最下層で喘ぐ人々がジムに自分自身を重ね合わせて見るのを許します。
彼らはジムが失業者だったことを知っています。
生活給付金を受け取ったことも知っています。
その彼が、家族のために殴られても殴られても膝をつかずに闘う姿に、己の未来を託すのです。

途中から、クロウだとかレニーだとか、ほとんど気にならずに見てました。
確かにあたしはすきな俳優さんではないけれど、
おふたりともオスカー俳優ですから、やっぱりうまいです。

それに、音楽もけっこういいかんじでした。
ジムのルーツはアイルランドだそうで、
しばしばアイリッシュの曲が使われていて、
明るいのに影のあるアイリッシュ・フィドルの音が効果的に使われていたように思います。

ただ、痛かった。
『ミリオンダラー・ベイビー』でもそうでしたが、こういう痛いシーンの多い映画は、
見ているこっちが疲れてしまいます。
そのたんびに肩に力が入って、見終わったらくたくた。
こっちがあとで、ある意味よかったです。

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『50回目のファースト・キス』(2/100 '06)

例によってだれが出てるのか、どんなストーリーなのか、
ほとんど知らずに見に行き、
油断していたために号泣するという不覚をとってしまいました。
やられた。。。
以下、ネタバレ。
と、その前に、もし『シックス・センス』をまだ見てなくて、これから見ようと思っている方はご注意を。
本作でネタバレしてますよ。

ハワイの水族館で獣医をしているヘンリーは、束縛されるような恋は嫌い。
だからいつも、バカンスでアバンチュールを求めている女性ばかりをナンパしている。
お調子者で女好きにみえる彼だけど、じつは自分の船でアラスカに行き、
セイウチの調査をしたいという夢も持っている。
そんなヘンリーが、ある日、カフェで気になる女性を発見。
どうも現地の女の子らしい。
なんとなく話しはじめ、お互い気に入って、翌日も同じ店で朝食をとる約束をする。
けれど翌朝、彼女は彼のことなど見たこともないという態度。

実は彼女は1年前の事故で脳に損傷を受け、
短期記憶を長期記憶に置き換えることができない。
つまり、事故の前の記憶はすべてあるのに、それ以降の日の記憶ができず、
朝起きると彼女の前の日はリセットされてしまい、
事故の日の朝へと戻ってしまうのだ。
家族も友人たちも、そんな彼女を気遣い、
来る日も来る日も、同じ一日をくり返している。

けれどヘンリーは諦めきれない。
彼は、来る日も来る日も、あの手この手を使って彼女に声をかけ始める。
「ハイ、ぼくはヘンリー」「ハイ、わたしはルーシーよ」
そうしてその日を過ごしても、翌日には彼女の記憶からヘンリーは消えてしまうのに。

ルーシーをドリュー・バリモア、ヘンリーをアダム・サンドラーが演じています。
アダム・サンドラーは出て来た瞬間、「かっこよくないな」
と思ったりしたのですが(失礼)、物語が進むにつれて、
最初の軟派男が嘘のような誠実さを発揮してきて、
最後はなんだかすごーーくすてきに見えて来てしまいました。
ウクレレ片手に歌うシーンがすてき。
ドリューも、決してお人形さんのような美人ではないしセクシーでもないんだけど、にこっと笑った笑顔がとてもかわいらしい。
邪気がなくて、まるで少女のようで。

原題は 50 first dates といいます。
50回の初デート、ってなかんじでしょうか。
彼には50回目のデートでも、彼女には毎回が初デートなのです。
自分が彼の重荷になっていると思い、ルーシーが別れを切り出すのですが、
最後、去っていくヘンリーにルーシーが
Could you give me one last "first kiss"?
と言ったときは、もううるうるでした。

その上、エンディング間近にイズの Over the Rainbow が流れ出してまた号泣。
だめなのです、この曲は。
『小説家を見つけたら』でも『ジョー・ブラックをよろしく』でも、
この曲が流れた瞬間にスイッチが入ったように
涙がどーーーっと出るのですよ。まいったことに。

恋をして、ふたりであちこちに出かけて、いろいろなことをして、
笑い合って、ケンカして、泣いたり泣かせたりして、
慰めたり慰められたり、そうして過ごした時間は、何年かたって、
デートの行き先や細かい会話やケンカの原因なんかを忘れても、
あったかい気持ちだけが心の中に残っていて、
いやなことはどこかにいっちゃって、
まるでつらいことなんてひとつも経験しなかったかのように、
きれいな思い出になってたりします。
心の奥のまた奥の、さらに奥の隠れた場所に、
あったかい気持ちだけが記憶されてる。そんなかんじ。
ルーシーのその場所に、確かにヘンリーがいる。そんなかんじ。

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2006/01/03

『美術館隣の動物園』(1/100 '06)

今年もまた、映画の目標は100本と定めました。
おそらく、韓国映画が多くなろうとは思いますが、
それを予感させるかのような(?)1本め。
シムウナとイジョンジェ主演、『おばあちゃんの家』のイジョンヒャン監督の1本め、1998年の作品。
以下、ネタバレ。

兵役中のチョルスは休暇を利用して恋人タへの家を訪れた。
しかしそこに住んでいたのは、
結婚式場でカメラマンをしているチュニだった。
タへは2か月前に引っ越してしまっていたのだ。
タへに連絡を取ったチョルスだったが、彼女が結婚間近であると知る。
なんとかタへを取り戻したいチョルスはチュニの家に居座り、
奇妙な共同生活が始まる。

チュニは映画のシナリオを書いている。
片思いの政治家秘書インゴンをモデルにして、
その彼との純愛を描いたようなシナリオ。
その内容を、「恋をしたことがない人間の書いたもの」と言い捨てるチョルス。
彼はチュニのシナリオを手伝い始める。
主人公は美術館に勤めるタへ。
彼女の片思いの相手は動物園で獣医をするインゴン。

シナリオの中ではうまくいくタへとインゴン。
けれど、実際にはチョルスの恋も、チュニの恋も思い通りにはいかない。
そうこうするうち、タへの結婚式の日が迫り、
また、チョルスの休暇が終わる日も迫ってくる。。。

チュニとチョルスの生活の中に、
ふたりが書いたシナリオの主人公であるタへとインゴンのロマンスが、
入れ子構造のようになってストーリーが進みます。
実際の生活では何もかもが思い通りに進まなくて、イライラがつのるふたり。
反比例するように、シナリオではすれ違っていたふたりが想いを通わせあいます。
全編、ほわほわっとした空気に包まれている作品なのですが、どうも。。。

何がダメというわけじゃないんだけど、
いまひとつパンチに欠ける、というところかな。
本来この手の作品はかなり好きなほうなのですけど、いまひとつ、でした。
1998年の作品にしては、かなり古さが目につく、というか。洋服とか髪型とか。
アンソンギはかっこよかったですけど。渋くて。


美術館の隣の動物園 美術館の隣の動物園

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