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2007/04/03

『麦の穂をゆらす風』(7/100 '07)

重苦しい気持ちのまま、2本目を見る。

イギリス支配下のアイルランド。
分離独立を求めて武器を手にしたある兄弟の物語。
多くの人間を殺め、多くの仲間を失い、裏切りにあい、人を信じ、
そうしてたどりついたのが、「独立」とはほど遠い現実。
その現実が、同胞同士の争いを生むことになるとは。
だれがそんなものを求めて戦ったというのか。

『ホテル・ルワンダ』を見て、
なぜ、自分たちですらはっきりと区別のつけられない、
ほんのささいな「民族の違い」で争うのかと、殺し合うのかと、
悲しく不可解な気持ちになった直後、本作を見て悟った。
同じ民族ですら、敵味方に分かれて殺し合うのだ、
異なった民族であれば、なんの不思議もないのだ、と。

ああだけど、希望は失われてはいない。
手は、伸ばした手は、つかむ相手を探して空中をさまよっても、
その手を、だれもが見捨てることなど、ありはしないのだ、と。

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コメント

こちらにも。

アイルランド紛争は宗教間の争いだと思っていたのですが
元々は違っていたこと、
何より気が遠くなるほどの哀しい歴史があったことを知りました。

私が物心付いた頃にはIRAは爆破テロ集団に成り下がっていました。
U2に歌われた『血の日曜日事件』は1972年1月30日。
武装解除は2005年7月・・・ごく最近のこと。
原点である「麦の穂をゆらす風」でのIRAとシン・フェインの姿は
衝撃的でした。

投稿: sannkeneko | 2007/04/06 19:55

いま世界では、
新たに力で他国に侵入して統治することは
許されないシステムが構築されているけれど、
いまだに世界では、
忌まわしい過去の亡霊に悩まされるように、
前世紀の侵略や統治が生んだ憎しみに支配され、
今なお、新たな憎悪を生んでいるのだと、
改めて実感させられる映画でした。

2本立て続けに見るのは、
かなりのダメージでした。
そのせいかな、このあと見た2本は、
ココロの痛くならない映画を、
無意識に選んだみたいです。

投稿: 音樹 | 2007/04/13 19:23

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» 「麦の穂をゆらす風」(イギリス/アイルランド/フランス 2006年) [三毛猫《sannkeneko》の飼い主の日常]
1920年、アイルランド南部の町・コーク。 イギリスからの独立を求めて若者たちは銃を取る。 2006年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞「麦の穂をゆらす風」。 [続きを読む]

受信: 2007/04/06 19:57

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