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2007/05/01

『バベル』(12/100 '07 )

昨日あたりから、チカチカによって気分の悪くなる人が出ると、
ニュースでの報道が世間をにぎわしている『バベル』ですが、
そんなニュースが出る前に予約を完了していて、
しかも前回の『ホテル・ルワンダ』『麦の穂をゆらす風』の
2連ちゃんから学んだ教訓で、2作続けてつらいのはやめるべし!
と、今回はラブコメ1作に、本作1作です。

いやしかし、たとえば『ホテル・ルワンダ』や『麦の穂〜』と言うなら、
たぶん『ブランド・ダイヤモンド』のほうが、もっと近いかな、と。
『バベル』は、ことばの通じ合わないことから生まれる悲劇と、
と同時に、ことばの通じ合わないことが生み出す未来を描いているのかな、と。

「バベルの塔」と言えば、聖書を思い出さざるを得ません。
天まで届く塔を作ろうとした人間たちに、それを阻止するべく、
人間の結束が原因と考えた神が、人のことばを別にした。
それ以前、人はみな同じひとつの言語を共有していたのに、
それ以後、別々のことばを有することとなり、
それゆえ、意思の疎通に思いのほか時間を要するようになるーーー

映画『バベル』では、3つのストーリーが平行して進みます。
モロッコでは、英語を話す夫妻がトラブルに巻き込まれ、
ことばの通じない村で助けを待ちながら、
ことばが通じるはずの人々と意思の疎通ができずにいる。

アメリカでは、16年もそこに住んだメキシコ人女性が、
我が子のように育てた白人の子どもと砂漠をさまようはめに陥りいます。
彼女は英語で意思疎通ができますが、白人の子どもたちとは、
じつはスペイン語でも意思を疎通することができるのです。

そして日本。
聾の少女は心に深い傷を負い、その傷をどうして癒したらいいのか、
賤しい行為以外に思いつくことができず、自分の選択が、
だれよりも自分自身を深く傷つけていることに気づいていません。
そして彼女の父親も、自分の傷を見つめるのに忙しく、
娘の傷に目を注ぐ時間が1秒たりとも残されていないーーー

通じなくなってしまった、ことば。
そのすべての罪を背負いながら人は、なおも力を注ぎ続けます。
なんとか、自分の想いを伝える術はないか、と。

放棄しなければ、かならず伝わる。

そう心に刻むのは、単純ですか?


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