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2007年12月

2007/12/31

『カイト・ランナー』

今年のアメリカでのベスト10に入ったとか入らないとかで、
来年に日本で上映される映画、『君のためなら千回でも』の原作、
『カイト・ランナー』を、予習のつもりで読んだ。

よいという話は聞いていたけれど、あまり信用もせず。
ところが、先延ばしにしていたのを激しく後悔する結果に。
これは、近年まれに見る傑作のひとつだと思う。

作者自身もアフガニスタンからの亡命米国人で、
物語はソ連に侵攻されたアフガニスタンから脱出したアミールが、
幼いころに背負った罪に苦しみながら生きる様と、
それを償うためにタリバンの支配するアフガニスタンに、
26年後、向かってからの1年を描いたお話。

この手の「罪の許しと癒し」をテーマにしたストーリーは
それほど珍しいものではないので、そこそこの予測が立つ。
ところが本作は、そのオーソドックスな展開を取りながらも、
ある時点から二転三転の展開を見せて、結末に導かれる。
いや、本当の意味での結末でも、許しでも癒しでもなく
そこへの第一歩が踏み出されて、この物語は終わる。

正直、アミールがアフガニスタンに渡ってからは、
ページをめくる手が止まらず、そのうえ涙も止まらず、
涙と鼻水でぐしょぐしょになりながらのエンディング。

先述のとおり、作者もアフガニスタン出身なので、
新聞やネットでしか見聞きしたことのないアフガニスタンの現状、
タリバンがソ連軍を追い出したときの歓喜、
その後に訪れた、期待を大きく裏切る流れが、
実にリアリティを伴って描かれている。

国を奪われ、流浪の民となって世界を彷徨わなければならないこと。
そして幼さゆえに背負ってしまった罪、その罪を引き起こした
さらに根源的な罪を、宗教と、民族と、紛争とを交えて描いています。
映画の評判もすこぶるよかったようなので、
公開になったらなんとしても見に行かなければ、と誓う。

カイト・ランナー カイト・ランナー
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君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫 ホ 1-1) 君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫 ホ 1-1)

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2007/12/30

『恋は嵐のように』(95/100 '07)

サンドラ・ブロックとベン・アフレックの主演で、1998年の作品。
ベンは顔がほっそりしてて、まだ青春スターだったのね、と思う。
この顔にアジアンテイストをたすと、ちょっとダニエル・ヘニーになりそうだ。

お話は定番のラブコメで、ハリウッド的な強引さでもっていく。
結婚になんの疑問も抱いていない男が、結婚式を挙げるために
フィアンセの実家に向かう道中でトラブルに見舞われて、
道行きを同じくした破天荒な美女にペースを乱されるうち、
だんだんと結婚に踏み切る自信がなくなっていく、というお話。

こういう映画は安心して見られるのがいい。
何かが残るわけではないけれど。

タイトルの通り、恋は突然、嵐のようにやってくる。
けれど、通り過ぎない嵐はないわけで、
嵐が過ぎ去ったあとに残るのは、きっと愛なのだろう、と。


恋は嵐のように 恋は嵐のように

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2007/10/12
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2007/12/29

キレたくなければ Rody を見よ!

けっこうキレやすいほうです。
くだらないことではキレません。いい大人ですからね。
でも、常識的でなかったり、理不尽だと感じたら、すぐキレますよ。

きょうも、キレましたよ。
1本目の映画を見終えて、2本立ての間にお昼を調達しようとしたら、
出たらあかん、って言うんですよ、映画館の人が。
あたし年会員なんですけど、カードまた通しても入場できないの?
チケット買って入った人と違うんですけど、と思ってね。

入れなければ、入れないでいいんですよ。
そういうシステムなんでしょうから。そうしておけば、
喉が渇けば映画館に設置の自動販売機でドリンクを買うでしょうし、
小腹がすいても映画館で何かを買って食べるでしょうから。
そのわりには袋物のポップコーンと長いこともつ菓子パンしかないんだけど、
ま、それはおいておくよ、この際。

あたしをキレさせたのは、このひと言。

「入会の際に説明しました通り、ダメなんです」

された覚えはないですが、それもこの際おいておきましょう。

客商売はおしなべて、どこかの宣伝文句じゃないですが、
「お客さまは神さまです」なわけですよ。客が100%悪くても、
そこは言わずに、「たいへん申し訳ありませんが」と謝るのが客商売。
どんだけメディアで宣伝したって、客のひとりが口コミでダメと言ったら、
その効果は絶大で、大打撃を被るわけですね。
であれば、たとえ心の中で「ふざけんな」と思っていても、
こちらが悪いんです、申し訳ございません、という態度を取るほうが、
絶対にいいんですよ。ごめんなさいなんて、タダで言えるんだから。
それを、実際に客が悪いからといって咎めるのは、百害あって一利無し。
それくらいの社員教育だかアルバイト教育だかもできてないとは、
はっきり言って飽きれてモノが言えず、でした。

と、むかっ腹が立ち、かつ、そのやり場に困ったときは、Rody の出番です。
こいつの能天気な顔を見ていると、「まいっか」という気になる。

Rody_2

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『おいしい生活』(94/100 '07)

ヒュー・グラント月間だから、見る。

ウッディ・アレンの映画は、じつはまだ3本目。
どうも性に合わないらしいと、確認した。
30分のコメディシリーズを、えんえんと見させられた感じ。
もちろんおしゃれだし、皮肉も利いているし、
セリフもマシンガンでヒネリもあるんだろうけれど、
これは単に、あたしには合わないということなんだろうと思う。

ケチな詐欺師とその妻が、銀行強盗のために店を借りて、
その地下から銀行の金庫までトンネルを掘るんだけれど、
カモフラージュに始めた妻のクッキー屋が大繁盛してしまい、
フランチャイズ化して一躍セレブの仲間入り。
そこに相応しくなりたい妻と、ケチなコソドロ時代が懐かしい夫。
彼が刑務所に入っても壊れなかったふたりの仲が、
少しずつズレ始めたころ、思いもかけないことが起こって・・・

ヒューは、セレブになりたい妻の、セレブ教師役で出てます。
いつものヒューっぽいっちゃーヒューっぽいんだけど、
脇役なんで、かっこいい結末なんて望めやしませんって。

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『迷子の警察音楽隊』(93/100 '07)

イスラエルとエジプトは、地理的には隣同士。
けれど言語は違うし、宗教も違う。
イスラエルでは毎週金曜の12時にエジプト映画の放送があって、
その時間帯にはすっかり街がからっぽになるほどの人気だったけれど、
国と国との仲は、決して仲よしこよし、というわけにはいかず。

そんなイスラエルで、迷子になったアレキサンドリアの警察音楽隊。
バスがないとあっては、移動することもできないわけで・・・

彼らに手を差し伸べたのは、食堂の肝っ玉女将と、店員と常連客。
たった一晩の文化交流は、人の心の温かさを知るには充分な時間。
もう逢わないと知っているから? それとも宵闇は人を語らせるのか。
心の奥底にしまった想いをつい口にしたり、
踏み出せない一歩の、背中を押すのを手伝ったり。

なんてことはない、たった一夜の物語。
けれどそれは、かけがえのない思い出。
草の根レベルでの国際交流というよりも、
人の心の温かさを伝えるエピソード。

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『厨房で逢いましょう』(92/100 '07)

今年も残りあと3日。慌ててラストスパートをかけます。

人はこれをどう見たかわからないけれどれ、
あたし的にはひじょーーーーにあと味の悪い映画でした。
ふざけんな、エデン、みたいな。

変わり者で女に興味がないのか、
それとも相手にされずにきょうまできちゃったのか、
おデブだけど才能豊かな料理人が、
この人のためにゴハンを作りたいと思ったのが、
ちょびっと不幸な、天真爛漫な主婦。
彼女に振り回されて、彼の人生も、夫の人生も、歯車が狂ってしまって・・・

何が許せないって、この能天気女。
あたし、おいしいゴハンが食べたいだけなの。
そう言やあまだ許せるものの、

ソーセージしかなくたって来るわ、だって友だちじゃない!

とかほざいて、挙げ句の果てに彼を犯罪者に仕立て、
夫を無様な男→無様な死に追い込んで、
ふたりの子どもを母子家庭にしてしまう。
エデンとかいうふざけた名前の楽園に迷い込んで、
ひとりの男は命を落として、もうひとりの男は
富と名声を失って犯罪者に成り下がるというのに、
こいつはそれでも懲りないんだ。

こういう女が本当にそばにいたら、
間違いなく仕事を辞めて、彼女が視界に入らない場所に逃げる。
いちばんタチが悪いんだ、こういうオンナは。

だけど何が一番ヒドいって、
まるでラブコメを想像させるような、
この「厨房で逢いましょう」という邦題だ。フザケンナ!

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2007/12/28

自分が酔っていないときの酔っぱらいほど鬱陶しいヤツはいない!

この時間、2日に1日は酔っぱらってるあたしですが、
長い長い忘年会月間も終わり、出勤最終日くらいはと早々に帰宅。
晩酌なしの食事も終えて、お茶などすすりつつ、優雅な今宵でございます。

というわけで、ただいま体内アルコール度数0%のあたくしに、
さっきから10分おきにメール着信のメロディが襲って来るにいたり、
つい新しいカテゴリーを作ってしまいました。
その名も「本日の格言」 つい、ひと言もの申したくなったんだよ。

第一発目は表題のとおり、

自分が酔っていないときの酔っぱらいほど鬱陶しいヤツはいない!

ちょっと業務連絡っぽかったから、
うっかり1通目のメールに返事しちゃったら、
この酔っぱらいは返事もこないのにメール送信しまくりです。

しかもこいつ、きょうが初めてじゃないんだ。
半年に1回くらい、ヒューズが飛んじゃったみたいになって、
夜中じゅう酔っぱらいながらメール送ってくるんだよ。しかも泣きメール。
寝る準備万端にしてベッドに入った人間の身にもなってくれ。
そもそも、相談とかする仲じゃないだろうが。

ということで、
ふだんの自分を棚に上げて、声を大にして言ってしまいます。

大人しく飲んでろ!
頼むからもうメール送ってくんな!

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2007/12/24

『アメリカン・ドリームズ』(91/100 '07)

なんとなくヒュー・グラント月間。

本作は『ラブソングができるまで』の1本前の作品。
残念ながら日本では公開されずにスルーされた作品です。
ヒュー好きとしては「なんでだよぉ」と思っていたわけですが、
見て納得。日本でのヒューの売り方にはそぐわない役どころで、
これならスルーされても仕方ないかなぁ、というかんじ。
ヒュー好きのあたしですら、なんでこのオファー受けた? と思う。

タイトルからだとわかりにくいけれど、
あの「アメリカン・アイドル」のパクリです。ヒューが、司会で審査員。
マンネリ化した番組をおもしろくしようと、候補者選びをちょっとひねって、
中東出身者やユダヤ人なんかを参加させるわけですが、
そこに心を病んだアメリカ大統領が絡んできて、
スターになりたい人たちだけではない、別の人たちの思惑が交錯。

というかんじなんですけど、
ヒューは相変わらずちょっとおバカでナルくんな役なのですが、
でも根はいい人、というのではなく、根っからのバカで自己チュー男です。
ちっともいいところない。

それはそれで、彼もいつも同じ役じゃまずいだろうし、
こういう役をやることがあってもいいのだろうと思うんだけど、
映画そのものはもう、笑えない、という。
アメリカ人はこれがおもしろいんだろうか。
アメリカに住む、中東出身の人、ユダヤ人は、笑えたんだろうか。
ホワイトハウスはどうだろう。軍関係者はどうだろう。

あたしは笑えなかった。

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『暁の円卓』ラルフ・イーザウ

ラルフ・イーザウはあたしの無条件作家ですが、
この『暁の円卓』はさすがに大作で、本棚で眠ること数年。
というのも、「お、新作出たじゃん」と第1巻を手にしたものの、
そのあとがきで「全9巻になります」と読んだとき、ちょっと萎えた。
一気に読みたいので、全部揃うまで待ってから読もうと決めて、
それっきり、しばらく放置してしまったのでした。

さて、ようやく手に取ってみたところ、そこはイーザウ。
さすがに1か月ほどかかりましたが、全9冊を読了。

今回は1900年からの100年間、世界中の土地を舞台にして、
「世紀の子」が悪の秘密結社と戦うという物語。
実際にこの100年の間に起こった出来事を軸にして物語は進み、
さらに、日本という国が重要なキーを握るという設定で、
本を読みながら、歴史書も手に取って知識を補いつつの読書でした。

しかしイーザウのこの尽きる事無い想像力には感服。
そしてまた、筆の早いことといったら、驚くばかり。
読者としては、次々に新作が読めて嬉しい限りですが・・・

彼のこれまでの話が絡んでくるという設定にもなっていて、
まさにイーザウの宇宙から生まれたストーリーです。
こうして年代順にずっと彼の作品を読み続けていると、
自分もイーザウの宇宙の一端にいるような気がして、不思議。

暁の円卓〈9〉希望の歳月 暁の円卓〈9〉希望の歳月

著者:ラルフ イーザウ
販売元:長崎出版
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葉加瀬太郎@NHKホール

土曜日、葉加瀬太郎のライブに行く。
夏のツアーは大阪&東京での公演がなく、
ま、そのうち来るだろうと地方公演には申し込まずにいたら、
いつもと同じ時期、同じ場所でのライブとなりました。

今回の公演は柏木さんだけでなく、啼鵬くんも、
そして柏木さんの相方、太郎丸さんもご出演で、期待大。

始まるとそこは、常夏でした。
夏のツアーのセットと衣装をそのままに、
海のような空色と、ヤシの木。
しばし外の寒さを忘れてぼぉっとくつろぐ・・・

ライブは二部構成で、一部はこの常夏の雰囲気。
そして二部は盛装で、クラシックを、葉加瀬太郎風に。
柏木さんや啼鵬くんのアレンジとのこと。
そして二部の終り近く、恒例となった柏木さんの曲では、
葉加瀬さんにご結婚を報告されて、照れ笑いの柏木さんでした。

アンコールでは、情熱大陸でお馴染みのエビぞり弾きを御披露でしたが、
そのとき隣であおりまくる太郎丸さんがかわいくって。
踊りまくりの啼鵬くん同様、目が釘付けになってしまいました。

外に出ると、そこは冬の雨。
さっきまでの常夏の空気がまるで夢のように、
クリスマスでにぎわう渋谷へと、足を運んでゆく。

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2007/12/22

『マイガール』を見終える

レビューも書かずに『マイガール』を見てました。
イドンウクくんはヨンハの『Loving You』以来けっこう気に入ってて、
さらに加えて、PD と脚本家が『快傑春香』のコンビで、
このドラマはあたし的韓国ドラマベスト3に入るので期待大!

ところが、このドンウクくんはいただけない。
何がって答えは簡単、あたしは長髪がすきなんだよう、デコ出すなよう、
とか思いながらも、イダへの吹き替えがあたし的にはハマってて、
けっこうおもしろく見続けて、最後までたどり着きました。

それに脇の人々もまた好きな人満載だったし。
ドンウクくんの家族が、そもそもみんな好きなのでした。
じーさん、大好き。ピョンヒボンしぃね。映画にドラマに、名優ですな。
そしておばちゃんと、義理のおじちゃん。
このふたり、ハマってる。『快傑春香』でも夫婦役で、ハマってたし。

アンソクファンは、初めて見たときが悪役で、それがミョーに似合ってて、
ああ、こういう人なんだなぁと思ってたら、ぜんぜん違ってておもしろい。
顔は確かに悪役顔のような気もするんだけど、
デンマーク人俳優のマッツ・ミケルセンに似てると常々思ってるんだが。
はい、ちなみにこんな人。え? ダメ? 顔が濃いだけかなぁ。。。

というわけで、本日は最終回の録画を夜の夜中に見始めまして、
ああ、一世一代の大ウソが、だれにも信じてもらえなきゃ、
そりゃプロを引退したほうがいいに決まってるわねぇ、なんて思って、
エレベーターでのキスシーンでエンディングだわ、って気を抜いた。

抜いた抜いた、思いっきり抜いたわけです、気を!
そぉしたらあぁた、ハナちゃんったら、そしてその彼ったらっっ!

きったねぇーーーーーっっ! ずるいぃぃぃぃっっっ!

と、テレビに向かって叫びましたです。
夜中だっつうのよ。

だってね、ハナちゃんったら、チュニャンなんですよ。
そしてそのハナちゃんが「高校のときに結婚した彼です♪」って言って、
自己紹介したのが「ソウル地検検事、イモンリョンです、ニコッ♪」

ね、ずるいでしょ。
もちろんハンチェヨンとチェヒくんですよ。
でそれを、旧モンリョン父母がにっこり笑って見てる、と。
これはもう、叫ばずしていられようか、というわけです。

いやぁ、どうりで昨日今日と、
検索ワードの上位に「快傑春香」があったわけだよ。

でもね、考えてみたらこのドラマ、SBS だったのねー。
春香は KBS だったので、局が違うのよー。
同じ PD、同じ脚本家でも、局が違って、よく GO サインが出たなぁ。
こういうところに寛容なかんじって、なんかステキ。

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村治香織@紀尾井ホール

木曜日は、チェロ弾きの友人に誘われて、
ギタリスト村治香織さんのクリスマスコンサートに行く。
なぜチェロ弾きが誘ったかというと、ゲストが古川展生さんゆえ。

ギタリストのコンサートは何回か行ったけれど、村治さんははじめて。
CD は何枚か持っているのですが、安定感があるという印象。
女性なので、力技というよりは繊細さ、丁寧さが、彼女の持ち味かな、と。

二部構成の最初はソロで。
ヴィヴァルディで始まったものの、その後はギターらしい曲を何曲か。
ポピュラーソングも交えて。
二部は、古川さんと。
シューベルトのアルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821
そして、ファリャのスペイン民謡組曲を。

二部に入って、あれ? このチェロの高音、???
と思ったものの、それも一瞬ですぐに忘れて聞き入ったのだけど、
終ってみたらツレが、チェロの弦がスチールではなくガット弦だった、と。
ああ、なるほどそれで、音が違うって思ったのだなぁ。
ギターに合わせたのでしょうか。ふだんはどうなんだろう。
ツレいわく、古川さんの師匠に当たる方がガット弦派なんだとか。

同じ弦楽器でも、チェロやヴァイオリンやビオラは、
一度出した音を弓の加減で大きくしたり小さくしたりができるけれど、
ギターは弾いたら、あとは一定の幅を保って小さくなってゆくばかり。
それが、それぞれの楽器の持ち味のひとつなんだろうと思う。

けれど、たとえばもともとヴァイオリンのために作曲された曲とか、
ギターのアレンジバージョンを弾いても、そのへんがうまく再現できない。
音が小さくなる一方と言うなら、ピアノもまた同じだけれど、
(もちろん、ギターと違って消えるまでの音の長さを引き延ばせたりはするけど、
 基本的には意図的に大きくしたり小さくしたりを自由にはできない)
ピアノは最大10の音を一度にならすことができて、
ギターの最大は6音なので、ピアノ曲のギターアレンジもまた、
なんだか音が足りてないようなことがあったりして、好きじゃない。

というわけで何が言いたいのかというと、
ギターは、自身もギターを弾く作曲家が、
ギターのためにかいた曲というのが、いちばん楽しい。

というわけです。

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『アース earth』(90/100 '07)

ギリギリで応募した試写に当たりまして、『アース』を見に行く。
たぶん今年最後の試写になるんだろうなぁ、と。
『ディープブルー』も『プラネットアース』も未見。
でもまぁ大丈夫だろうと見ましたが、大丈夫でした。

いくつもの偶然が重なって、奇跡的に生まれた青い星、地球。
そこに暮らす、いくつもの命。その命の重さに軽重はないはずなのに、
燦然と輝く頂点に立っていると錯覚している人類。
この映画は、というよりむしろドキュメンタリーは、
我が物顔で大地を闊歩している私たちが、
いかに取るに足らない存在なのかを知らしめている。

この奇跡の星を、私たちは自らの手で破壊してはいけないーーー

だれだって、見たらそう素直に思うに違いないのだから、
最後のその説教くさいセリフはなんとかしてほしいものだと、切実に思う。

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2007/12/16

『赤い航路』(89/100 '07)

若かりしころのヒューが出てることもあって、借りる。

いやぁ、濃いい。
あまりの濃ゆさで、日曜の昼に見る映画じゃない。
好き嫌いが大きくわかれる映画であることは、間違いない。

結婚7年目、「愛を確かめる」ためにインド旅行を計画したイギリス人夫婦。
イスタンブールまでの豪華客船に乗り合わせたのは、
車いすのアメリカ人男性と、魅惑のフランス人女性の夫婦。
不具者だと言ってはばからない車いすの男オスカーは、
若いイギリス人の夫ナイジェルに、妻ミミとの奔放な性生活を語り、
夫が嫌悪感を抱きながらも耳を傾けずにいられないのは、
ミミへの性的な興味のために違いないと察する妻フィオナ。

愛を確かめるために、インドへの旅行を計画した夫婦と、
愛を確かめるために、すでに思いつく限りのことを試した夫婦。
愛を確かめるための旅行が、究極の愛を求め続ける夫婦に関わったため、
イギリス人夫婦の間には亀裂が生じて、破局へと行く先を変えてしまう。

ところが、悲劇は突然にやってくる。
究極の愛の確認作業は、決死の覚悟を持って行われる。
お互いを愛し、傷つけ、肉体的にも精神的にも追いつめられて、
外の世界から自らを遮断してしまったふたり。逃げ場を失って、
どうにも身動きがとれなくなってしまったふたり。
これも愛の形なのだとしても、いびつに歪んでいる。
けれど閉じた世界にいるふたりに、もう後戻りはできない。

最後を目撃したイギリス人夫婦は、ふみとどまれたんだろうか。


それにしても、ポランスキーの作品は、長い。

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『星降る夜のリストランテ』(88/100 '07)

今年もこの時期になって、あせって映画見てます。
あと10本強、1日1本を見ればいいと言うのは簡単。
でも2日に1日は忘年会が入ってたりして、けっこうキビシい!

本作は、いわゆる群像劇です。
ローマのとあるレストランの、ある日の開店から閉店まで。
常連、飛び入り、観光客、オーナー、シェフ、、、
悲喜交々の人生の縮図が、たった数時間でも、まざまざと見せつけられる。
偶然に、たまたま集っただけの、いってみれば無作為に選ばれた人たち。
レストランのオーナーは、注文をさばくだけじゃなくって、
彼らの人生における混乱も、さばいていく。
けれどそのオーナー自身の人生にも、困難はある。

だけれど、どんな困難にも終わりはくる。
つらくて立ち直れないと思っても、結局人は、顔をあげて、
また人生を始めるんだよね。おいしい食事とおいしいワインのあとに。
店を出たら、また新しい一日の始まりにむけて、
何事もなかったかのように家に帰り、顔を洗い、着替えて、眠る。

ワインは妙薬。
おいしい食事もまた、妙薬。
でもなによりの薬は、話すこと。
話して、吐露して、そして忘れて、生きる。

そうして人は、忘れることで、人生を乗り切ってゆくんだ。

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幸せレシピ ワインと音楽のマリアージュ @ 伊豆ワイナリーシャトー T.S

8時50分に東京駅新幹線改札口前で待ち合わせたというのに、
二度寝して目が覚めたら8時19分で、一気に血の気が失せる。

うきゃぁーーーーーーーーー

と、慌てて顔洗ってコンタクト入れて最低限の化粧をして、
そのへんに散らばってた洋服をぐぁっと着て、8時半に家を出る。
ギリギリ間に合って、ほんとにほっとした。

そんなに急いでどこへ行く?
  伊豆でございます。修善寺のちょっとさき。

そんなとこまで何で行く?
  だってNAOTOくんのライブがあるのですもの。しかもワインつき!

というわけで、行って参りました、「幸せレシピ」
最初は限定80名と聞いていたのでどうせ無理だろうと応募したツレ。
鷲神社の熊手さまのご利益かどうか、抽選を突破、めでたくチケをゲット。
応募者多数につき、最終的には110名の参加となったようですが、
全国津々浦々から集まったみなさんのなかに、紛れ込ませてもらいました。

お昼に始まったイベントは、まずは沢樹舞さんのトークショーから。
モデル時代にソムリエの資格を取ったという沢樹さんから、
ワインとの出会い、ワインと食事との関係についてのトーク。
途中からNAOTOさんも加わり、ワインと音楽と食事の「マリアージュ」のお話。

その後、沢樹さんとシャトーのソムリエの方セレクトのワインで、
おいしいお食事を堪能。デザートにはかわいらしいサンタイチゴも。
残念ながらカメラ禁止でしたので、ゴハンの写真はありませんが・・・

そして食事の後は、NAOTOさんのライブ。
ピアノ安部ちゃん、ギターは哲郎くんでした。
中伊豆の山々を背負って、明るい光の中での演奏は格別。
そのうえこちらはワインでほろ酔い気分だし(笑
そんな雰囲気なので、NAOTOさんいわく「厳かな」曲を中心に、
お客さま参加型の定番曲も交えながら、1時間ほどのライブでした。

最初は抑え気味のトーンでのMCでしたが、
そのうちにいつもの雰囲気になってゆき、最後はステージにワインも登場、
「乾杯!」の唱和で、客席とステージのグラスが掲げられました。

ライブのあとは豪華賞品の抽選会。
NAOTOさんが抽選箱から抽選券を引き、直接渡してくださいました。
あたしたちは当たりませんでしたが、みなさんホントに嬉しそうで。

そして終了後はワインとCDの販売&握手会。
ツレは白ワインを片手に、NAOTOさんに握手をしていただきました。
なおちゃんのライブはもう長いこと行っているけれど、
こうして公式的に握手の機会があったのって、ちょっと記憶にないかも。
かなり貴重なイベントだったような気がします。

さて、
その後はシャトルバスの出発までシャトー内を散策。
無料の試飲コーナーにお邪魔したり(まだ飲むかっ!)、
オーパスのコレクションを拝見して「これいくらだろう」と思ったり。
バスの発車10分前に入口に到着したら、すでに1台目は満席。
すぐに2台目が来るというので、ほんのしばらく待つことに。

そしてバスに乗り込んでぼぉーーーっと待っていると・・・

隣にすわっているツレの、「はっ!」という息を飲む音。
「へ?」っと思ってその視線の先を眺めると、
なんとNAOTOさんが助手席に乗った車が目の前に!
とたんにバスの中が騒然としまして、いやぁ、みんな腰浮く浮く。

と、運転席にいらっしゃった方がバスの存在に気づき、
NAOTOさんの注意を促します。NAOTOさんの視線がバスに移った瞬間、
バスの中の女子、みんなで思いっきり手を振るっっ!
(思い返すと、NAOTOさんから見たこの光景、ちょっと怖いかも:笑)
運転席の方はさらに窓を開けてくださり、NAOTOさんも手を振ってくださいます。
後部座席の窓も開き、安部ちゃんと哲郎さんもお顔を出してくださいました。
はからずも、お見送りをしたかっこうで、ハプニング、万歳!

その後のバスは、にやにや顔の女子を満載し、三島駅へ向かったのでした。

おはり。

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菅野祐悟@サントリーホール

14日の金曜日、菅野祐悟さんのクリスマスコンサートに行ってきました。
菅野祐悟さん、、、だれ? って思う方もいるかもしれませんが、
名刺代わりに彼の音楽を聞けば、多くの方は「あぁっ!」と思うはず。
ではヒント。

『ラストクリスマス』『アテンションプリーズ』『エンジン』
『あいのうた』『ハケンの品格』『バンビーノ』『ホタルノヒカリ』

最近では、

『ガリレオ』『SP』 そして『スマイル〜聖夜の奇跡〜』

はい、どうです?

じつは彼、作曲家です。
先のドラマ&映画の音楽は、すべて彼の手によるもの。
新進気鋭の作曲家、いままさに旬、超売れっ子作曲家さんなんですよ。

その彼が、初のライブを行うとのことで、
ちょっとしたつてをたよって聞かせていただく機会に恵まれました。
総勢25人のオケを従えて、真ん中にスタンウェイのコンサートグランド、
そしてそこに、黒を基調としたお衣装でちょっと緊張気味の菅野さん。

最初は未発表曲を中心に、後半はドラマ音楽をめいっぱい。
緊張も、指揮にピアノにMCにと忙しくしているうちに溶けたようで、
それにつれて音も動きも伸びやかに、優しく繊細に響きました。

今回はオケ編成でしたが、最小限の弦を従えて、
たとえばヴァイオリン、ヴィオラ、チェロを各1で、
ギターとベースとリズムを入れて、ラッパをゲストに迎える、
というような、バンド編成でライブをするとおもしろいんじゃないかと、
そんなふうにも思いました。

岡田くん目当てでずっと『SP』を見てるのですが、
この音楽、マジでカッコいい。
未見の方、もとい、未聴の方、ぜひっ!!!

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2007/12/13

『極楽島殺人事件』(87/100 '07)

一時期ミステリーにはまってたことがありまして、
そのころは年に100冊くらい、ばかみたいに読みあさっていたのですが、
当然ながら、いわゆる「密室もの」も相当数読んだわけです。

この映画は、一種の「密室もの」と言っていいかも。
とある孤島に暮らす17人がおりまして、殺人事件がおきるのだけど、
無線が壊れて本土の警察に連絡できない、定期便はあるものの、
時期悪く天候が悪化する季節で、船はいつ来るかしれない。
海が荒れているのだから、島から出ていくこともかなわない。
まさに、島に閉じ込められた村人たちは、疑心暗鬼に陥って、
犯人探しに躍起になるーーー

ところがところが。

体裁はミステリーなんだけど、謎解きとしてはお粗末。
最後の収束の仕方は、まあ驚きはあるし一定程度納得もするけれど、
それならそうと、伏線をきちんと張っとけよ、的な怒りが沸くわけで。
キーワードはいくつも散りばめてくれないと。ひとつかよっ!

ミステリーを見たり読んだりすることの醍醐味は、一も二もなく謎解き!
ああ、そういうことだったのか、見落としたぜちくしょーー!
とかって思うのが楽しいわけですよ。そうじゃなければ
でしょでしょ、わかってたっつぅの、ざまみろだぜいっ! っつってね。
そこんとこをね、わかってないわけですよ、監督は。
きっと結末が先に浮かんじゃって、こりゃいいわいって思って、
それでとりあえず映画撮ってみました、ってかんじがするのよね。
つまり、

ミステリーに対する愛を感じないんだっ!!!

というひとことにつきます。

でもま、それを除けばけっこうおもしろかったんだけどね・・・
キャストは豪華だし、80年代っぽい雰囲気は出てたし、
ってか、ミステリーっていうよりもこれは、コメディーでした。
だから、笑った。けっこう笑えた。まずまず合格。

冬ソナのころから、パクソルミのほうがずっと好きなあたしですが、
やっぱかわいーーー、と思った。にこにこしてるほうがずっといい。
化粧っ気もないし、なんかふつうっぽくて、白ソックスに黒い靴、
みたいなやぼったい服を着せられてるんだけど、それがすごぉくかわいい。
こんなミステリー、もとい、コメディー映画なのに、ムダにかわいいんだ。

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2007/12/09

『アフター・ウェディング』(86/100 '07)

そしてこちらがビアの最新作。

どちらかというと人生失敗組の男がいる。
インドで孤児のために尽力している彼は、しかし資金に行き詰まっている。
ある日、故国デンマークの実業家に呼ばれてプレゼンをしに帰国。
インドの惨状に興味を示さないくせに金だけは出す気の実業家。
不審に思いながらも、男は実業家の誘いを断れない。
食事、娘の結婚式への参加、そして・・・

実業家の思惑は、確かに「えっ!」と思わせはするものの、
それほど突飛なストーリーというわけではなく、
終ってみれば監督は、実に正統派の勝負を挑んでいるのだとわかる。
ありそうではないけれど、どこにでもころがっていそうな話。
珍しいけれど、もし自分でも、同じ決断をしただろうと思わせる何か。

人の心は、筋書き通りには動かない。
それが「一生に一度のお願い」であっても、人の心は動かせない。
お膳立てされたしあわせは、本当のしあわせではない。

けれどそれでも、真実の心は届くもの。

スザンヌ・ビアの作品は、これで3作見た。
どの作品も、非日常の状況にさらされたとき、
人は人をどう愛するか、その愛をどう表現するか、
それとも表現しないべきなのか、と、考えさせる。
軽い気持ちで見ると、足元をすくわれる。
そしてしばらく、立ち上がれない。

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『ある愛の風景』(85/100 '07)

『しあわせな孤独』のスザンネ・ビアの作品を、続けて見る。

優しく子ども思いの軍人の夫。ふたりの愛らしい娘たち。
美しく、凛とした母親。絵に描いたようなしあわせな家族。
その家族に、夫の戦死という不幸がおそったとき、
支えとなったのは夫の「不肖の弟」だった。
けれどある日、死んだと思われていた夫がもどってくる。
深い苦悩を抱え、まったく別人となって。

愛のために、耐えきれないほどの苦悩を抱えることになった夫は、
その思いをだれにも言えずに、ひとりで苦しむ。
心を閉じてしまった夫の苦悩が怒りや暴力として噴出するのを、
妻は理解したいと願う。そして、拒絶される。


『しあわせな孤独』は、止まってしまった時間と、
その時間に翻弄された人々と、再び動き出した時間を、
倫理観では説明できない人の心の綾を通して描いた作品だった。
そのスタンスは、彼女の作品では一貫しているような気がする。

頭ではわかっていても、どうにもならない心の動きに翻弄される人間という生き物ーー

人生は思い通りになっていかないものだという、
諦めにも似た達観と、それゆえに人を愛おしいと思う不思議。

生と死は、表裏一体。そしてしあわせと孤独も、表裏一体。

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2007/12/06

せんちゃんが N.Y. へ

せんちゃんこと大江千里は、あたしの「帰る場所」です。
あたしの細胞のひとつひとつは、せんちゃんの「ことば」でできていて、
あたしの判断の基準も、漢字の使い方も、ぜんぶせんちゃん仕様で、
「きみ」を「君」と書かないとか、「あう」は「逢う」だとか、
そゆの全部、せんちゃんなんだよ。じつは。

ここはあたしの帰る場所で、どんなに浮気したって、
かわらずに彼はそこにいて、振り返ると、
とりわけクリスマスに振り返ると、きっとそこにいるんだよ。

そのせんちゃんが、お休みに入ります。

今夜、家に帰ったらその知らせが来ていて、
一瞬愕然となったあとに、噛み締めるように、くり返した。
あたしたちはきっと、笑顔で、「いってらっしゃい」
そう送り出さなくちゃ行いないんだって、そう思った。

思っただけじゃない。

くり返し読んだら、そうするのがいちばんだって、そう思った。

どれくらい待ったらいいのかなんてわからない。
でも、せんちゃんの決心が固いのはわかった。
そして、思った。

あたしにとって帰る場所がせんちゃんだったように、
せんちゃんにとっても、帰る場所は「大江千里」なんだ、って。
だから、それはそこに変わらずあるから、だから、
だから「飛ぼう」って思えるんだ、って。

クリスマスはもうすぐ。

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2007/12/05

あかりのぬくもり

200712011908000_2 友人に、キャンドル作家がいます。
とてもあたたかい「あかり」を生み出す人です。
彼女のキャンドルに火をともすーー それは同時に、
心に小さなあかりをともす瞬間です。

その彼女の個展が、クリスマスの今月25日まで、
浜松町の芝パークホテル、BAR THE FIFTEENTH で開催されています。
1日はオープニングパーティーでした。ふだんはかなスカートをはいて、
友人たちと、ほわっとともる「あかり」を全身で吸い込んできました。

キャンドルは、つい大事にしすぎてしまって、
火を灯すことなくオブジェになってしまったりしますが、
灯さなきゃダメと、よく彼女にしかられます。
冬になると、その彼女のことばを思い出して、
毎夜、キャンドルを灯すようになります。
とくに12月は、ちょっとアドベントの真似事も。

200712012024000_2 パーティーの帰り、いつもより近くに見えるのに誘われて、
東京タワーの足元まで行ってきました。
ちょうど1日から新しいイベントが始まったようで、
8時からしばらく、タワーにハートが。。。
家族連れやカップルでにぎわうタワーでしたが、
女4人、なんとなく笑顔になった夜でした。

真っ黒の空に浮かび上がるタワーもキレイ。
東京という街にぽっかり浮かび上がるキャンドルのよう。

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2007/12/04

最近のお買い物 Mukka Express

前々から欲しいと思いつつ、お値段もよろしくて躊躇していたわけですが、
朝も寒くなってコーヒーも温かいのを飲むようになり、
半分はボーナスの勢いも手伝って、買ってしまった。
はい、これ。

Nec_0006









ウシさんガラですが、パソコンじゃないですよ。
見りゃわかるって。
箱から出すと、はいこちら。

Nec_0005









これはねー、直火式エスプレッソマシンですっ!
イタリア製のでして、このほかに無地シルバーと、
地の色がピンクの牛さんガラもあるけど、迷わずこれ。

届いたのが金曜の夜で、さっそく土曜にオープン。
最初の3回は試運転で、飲まずに捨てるべし、との指示。
こちらのお店ではおまけでコーヒー豆がついてくるので、
惜しげもなくぎゅーぎゅー詰めて3回。
ミルクは入れる必要なしとのことで、無駄にしたのは粉と水だけ。

そして本番ですよ。
まずは、下側に分量の水を入れて、
その上に、このように粉を詰めてセット。

Nec_0004









続いて上を取りつけてぎゅーーーーーーっと力一杯ねじり、
圧力弁を取りつけてミルクを入れてやります。
もうだめっっ! ってくらいまで締めてやらないと、吹く。
ガス台がたいへんなことになるので必死の行程です。
こんなかんじ。

Nec_0003









で、直火にかける。中火の弱火でおよそ5分。
要は圧力鍋の原理で、下に圧がかかってくるわけです。
ミルクを入れるほうの真ん中にあるのが、圧力鍋の重しと同じ。
圧がいっぱいまでかかると、この真ん中のが「ぽんっ!」とあがる。
そしたら吹きこぼれないようにフタを開けてやります。
圧で下から吹き上げられたお湯が、
真ん中のコーヒーの粉を通って上っかわに噴出。
その勢いで、ミルクがふわふわに泡立つわけですね。
「あ、アワが、アワが、、、」と慌てて火を消すと、
ミルクが充分に温まらないので、じっとガマン。
こんなかんじ。

Nec_0002









ふたり用のを買ったのだけど、いつも使う巨大マグでちょうど1杯分。
一瞬でこれだけふわふわのアワができるなんて感動です。
しかもこのアワ、飲み終わるまで消えない。ステキ。

Nec_0001









使い込むうちにだんだんとおいしさが増すんだそう。
まだお店の味ではないけれど、少なくともお店のアワ。
メープルシロップ、シナモンパウダー、至福の朝も近い!
今週末は実家に帰るんだけど、持って行って自慢、もとい、実演しちゃる!

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『ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた』(84/100 '07)

宣伝文句がココロ惹かれるものだったのと、
ハリウッドではないアメリカ映画が高ポイントのものが多く、
何かと期待を募らせて見に行ったのでした。
座席を取ったのが映画の日で、「満席」「満席」とあって、
見に行ったのが日曜の最終回だったのですが、
かなりガラガラ。総勢20人くらいか?

ララブラブで結婚したのに、結婚直後に夫が豹変。
不幸を一身に背負ってもめげたりへこんだりせず、
大好きなパイをダイナーで焼いてウサを晴らして、
なんとか生きているジェナ。彼女の夢は、夫からの逃亡。
そのためにお金を貯めてたのに、なんと妊娠!
baby に愛情を抱けず夫にも言えずにいる彼女。
そこに現れたのが、新しいドクター。
彼はジェンナを救える王子様になれるかも!
って、彼の薬指には結婚指輪が光ってるのに・・・

みたいなお話です。

キュートでラブリーでハッピーな映画でしたが、ステレオタイプでもありました。
美人で明るく優しい主人公は不幸のドツボ。
彼女を想う彼はお金も地位もあるけれど、障害もあり。
主人公には偏屈ジジイだけどよき理解者がいて、
もちろん彼女を全面的に応援する女友だちもいる。
でも最後にはほら、人生って不幸だけでは終らないのよ、みたいな。

次から次へと出て来るパイが、郷愁をそそった。
ああぁぁ、激甘くて毒々しい色でカロリー過多、
ダイエット中にあんなの食べるなんて自殺行為、
でも焼きたてにアイスのっけて食べたいよぉ〜、って。
今度の週末にはきっと焼いて食べよう! って思ったさ。

まぁ、アメリカ人の好きそうな映画だなぁー、と。
たまにこういう、B級映画が大ヒットしたりする。
古くは『ダーティ・ダンシング』とか『ラ・バンバ』とか。
あれ? 古すぎ?

有名どころはだれも出てなくって、ヒロインはそこそこ美人で、
でも相手役は「イイ男」設定なのに「どぉなのぉ〜?」的で、
それが見てるうちになぜかカッコよく見えて来るんだね。
で、最後には「いやん、すてきぃ〜」となるんだ、女子は。
さすがにそんな年齢はもう越えたけどさ。

ヒロインのケリー・ラッセル、ちょっとニコール・キッドマンに似てた。

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2007/12/01

『パンズ・ラビリンス』(83/100 '97)

毒のあるファンタジーというのはかなり好きで、
だからこの作品も見なくちゃという気持ちもあり、
さらにギレルモ・デル・トロへの期待もありつつ。

いやぁーーー、第一声は何かと言ったら、「いたいっ!」
でした。痛いの苦手なんだよなぁ。あと大量の虫。
目を背けたくなる映像も多かったけれど、背けず見たよ。

で、結論から言えば、これはファンタジーではないのであった。
ファンタジーという仮面をかぶった、現実の物語。
ネタバレしますよ。

登場する女性の名前が象徴的。これはチェックしないと。
おかっぱの少女は、オフィーリア。彼女の母親は、カルメン。
そして屋敷の手伝いの女性はメルセデス。
この3つの名前、どんな印象を受けますか。
あたしはこうでした。

オフィーリア:『ハムレット』の恋人。不幸の連続で発狂して自殺。
カルメン:歌劇『カルメン』の主人公。恋に生きる女。
メルセデス:ベンツ! その元はスペインの女性名。意味は「神の恵み、慈悲」

最初に書いたように、これはファンタジーではない。
スペイン内戦のさなか、母の再婚相手の本質を見抜いてしまい、
つらい現実から逃れるようにオフィーリアが空想した世界、
それが、パンが門番を務める王国。自分のもといた場所。
オフィーリアにとっては、それが現実をなんとか生きる唯一の方法。

けれど彼女が夢想した世界の門番は、
現実の世界の義父とちっとも変わらない暴君で、
女王である彼女を怒鳴り、最後通牒を突きつけるほどの上から目線。

彼女を、本来的には守らなければならないはずの母親は、
内戦で夫を失い、生きるために男の庇護の元に入ることを選んだ女。
新しい夫の機嫌をそこねず、息子を無事に生むことだけが、彼女の願い。
娘が何を言っても、本当には彼女の苦しみを理解しようとしない。

その彼女を救ったのは、メルセデスの存在。
現実に向き合い、戦う女。自分は卑怯者だと、自覚している女。
それを認めるだけの強さを持ち合わせている女。
けれどその彼女ですら、オフィーリアの運命を変えることはできない。

ハッピーエンドにはならない。
戦争や内戦なんて、そんなものだ。悲劇の宝庫。
それをわかっているからこその、監督のブラックジョークなのだと思う、
最後の、They lived happily ever after. は。

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『リトル・チルドレン』(81/100 '07)

見たのに、書くの忘れてました。
ってゆーーか、すぐに書かないから忘れるんだ。。。

ロードショー中は、見なきゃと思いつつ、立地的に行きにくい場所での上映で、
ついつい足が向かなかったのだけど、会社の近くでやってたので、ついに見に行く。

見に行く前から注目はジャッキー・アール・ヘイリーで、
見終わってもやっぱり、彼の印象がいちばん強かった。
ケイト・ウィンスレットも、彼の前ではかすんでしまったな。

大人になりきれない大人を描いた群像劇。
小さな怒り、大きな怒り、小さな悲しみ、大きな悲しみ、
小さな懺悔、大きな懺悔、小さな罪、大きな罪。
でもいったい、大人になるって、どういうことなの?

端から見ればしあわせそうなあなたにも、
心のうちには満たされない何かを抱えているでしょう。
その隙間を、どうにかして埋め合わせようとしたとき、
手近で手っ取り早いものは、たいてい空虚を生むのだよ。

いつも、だれかのせい。
自分の人生がうまくいかないのはいつも、だれかほかの人が悪いから。
自分はちっとも悪くない。こんなにがんばってる。こんなことまでしたのに。

そんな大人たちの、過ちの物語です。
けれどそれを見ても、わたしたちが過ちをくり返さないとは限らない。

リトル・チルドレン リトル・チルドレン

販売元:NIKKATSU CORPORATION(NK)(D)
発売日:2007/12/21
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