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2008/01/16

『ジェシー・ジェームズの暗殺』(7/100 '08)

ブラピが主演なのに、なんでこんなに宣伝してないんだろう。
しかも、ロードショー期間も短いし。
作品の評価は悪くないのにこの扱い。
ジェシー・ジェームズの認知度が、日本で低いからかな。

という疑問を抱きつつ、長丁場160分を見に行く。

フランクとジェシーの兄弟は南北戦争時代、南軍のゲリラとして参戦。
戦後、正規軍はある一定程度の敬意をもって迎えられたのに対して、
正規軍ではない彼らはじめとする兵士はお尋ね者に。
そのまま、この兄弟は銀行強盗、列車強盗などの犯罪に手を染める。
ところが次第に、南部の人間は襲わない、女子供は襲わない、
ネズミ小僧ばりの温情を見せる彼ら、とくにジェシーは英雄視される。
当時、警察組織は州単位。州をまたいだら、犯罪者は追えない。
そこで、鉄道会社がジェシーに高額の賞金をかけることに。

最後の列車強盗のあと、逃亡生活を送るジェシーが描かれるのが本作。
ジェシーと、そして若いロバートの、行き着く先の物語。
幼いころからジェシーに憧れて、憧れて、彼になりたくて仕方ないロバート。
本物のジェシーに会えて舞い上がり、彼に認めてもらいたくて、
でも年若い、そして心も幼いロバートは、不甲斐ない自分を直視できない。
なんとかジェシーに、自分を一人前の男として認めさせたいという想いが、
いつしかロバート自身の心を蝕んでゆくようでした。

ジェシー自身も、兄と袂を分かち、逃亡生活に身をやつし、
ひとところに留まることも、人を信じることもできず、
疑心暗鬼と怯えと孤独とに、心が蝕まれていたのかもしれません。

そして最期ーーー

敬虔なクリスチャンだったジェシーにとって、自殺という選択肢はない。
だから、背を向けたのだろうと思う。無防備に、銃も手にせず。

ロバートを演じたのはケイシー・アフレック。
見ていて、本当に腹がたって仕方なかった。
未熟で、何より心が未熟で、なのに自信過剰で、愚か。
常に怒りに満ちていて、口先ばかりの減らず口野郎。
自分の至らなさを、相手を攻撃することで隠そうとする。
そういう青年像を見事に演じていて、ロバートという、
ケイシー・アフレックが生み出したキャラに、本気で腹が立った。

日本で埋もれてしまうには、心から惜しいと思う。

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