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2008/01/23

『マレーナ』(8/100 '08)

少年の淡い初恋物語、と期待して見ると、びっくりする。

確かに、町一番の美女に恋いこがれる少年は出てくるけれど、
前半は彼の妄想シーン満載のエロエロ・コメディ映画でがっかりする。
どこにも「淡い初恋」なんてなく、この12歳の少年は
はっきりストーカーだし、マレーナをセックスシンボルとしてしか見てない。
彼が大人じゃないぶん、反吐が出そうに気分が悪くなるのは、
あたしが女だからかもしれないけど。

そして後半は、なんだか様子がおかしくなってくる。
戦争の足音がひどく大きくなってくるし、
町中の女を敵にまわしたマレーナは生きる術がなく、
残された唯一の選択肢にすがった彼女(あるいは開き直った彼女)は
状況が変わった瞬間、生け贄の子羊になってしまう。
だれも、彼女に手を差し伸べたりしない。だれも。

少年の初恋というよりも、人間の醜さを描いている映画だった。
美貌に優れた女を不当に攻撃し、貶め、破壊し尽くして、
勝ち誇った笑みを浮かべながら、見下し、背を向けて、
落ちるところまで落ちたと知るや、
慈悲深い顔をして手を差し伸べることができるんだ、人間は。
後半はこうして、人の救いようのなさに吐き気がした。

なのに、

思い返してみると、いい映画だったな、
なんて思うのはいったいなぜだろう。

マレーナ マレーナ

販売元:日活
発売日:2001/12/21
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コメント

劇場公開時に観ました。確かにおっしゃる通り、”吐き気”という部分も判りますし、「思い返してみると、いい映画だったな」という感想にも同感できます。この年に観た洋画では、「コレリ大尉のマンドリン」と並ぶ秀作だったように思います。

前半の”少年の淡い初恋”ですが、男として見ると、リアルに描かれていると思いました。リアル過ぎて反発も感じるのですが・・・。少年期での性への興味は、得てしてあんなものです。純粋な分本能的な部分も、即物的な部分もあるのだと思います。大人から”期待される初恋”とは、場合によっては別な一面も持つと思います。

投稿: 諸葛亮 | 2008/01/28 13:01

諸葛亮さま、コメントありがとうございます。

そうですかぁ、男子的には「アリ」なんですね…。
そのあたりは女子的初恋とはかなり違うようです。

「コレリ大尉のマンドリン」は未見なのですが、
借りっ放しの DVD があるので、近々見てみようと思います。

投稿: 音樹 | 2008/01/28 23:22

もちろん、同年代女子へのプラトニック”淡い初恋”もあるのですが、年上への場合は、性的な憧れの含まれる場合も多いと思います。ナタリー・ドロン、ルノー・ベルレーの「個人教授」とかも、見る側からすると、”性的対象としての憧れ”を刺激します。ちょっと映画が古過ぎるかな?(笑)

投稿: 諸葛亮 | 2008/01/29 00:14

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