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2008/09/01

さよなら。いつかわかること(50/100 '08)

ギンレイの会員になってからこっち、劇場公開作品を吟味する際、
「これはギンレイでかかりそうだなー」という視点が入るようになった。
その視点からすると、本作は大本命であり、しかも的中でした。
こういうときって、なんだか「勝った!」って気がするのだ。無意味だけど。
同時上映の『ダージリン急行』は悩んだ末に見たのだけど、
これは当然「負けた」という気になるんだ。だから勝負じゃないって。
ついでにいうと、2本とも見てないと「ざまあみろ!」で、
2本とも見ちゃってると大敗北な気分なんだなー。どうでもいい話ね。

さて、泣くんじゃないかって、大きめタオルを用意してたんだけど、
これが意外とさらさらと乗り切ってしまったというかんじで。
イラクに派遣された妻の訃報を娘ふたりに話すことが出来ない父が、
ふたりをつれてフロリダまで車を走らせていく物語。
突然の休暇を楽しむ妹と、どこか引っかかりを感じている姉。
何度も試みて、いまだに言えない父の苦悩。
控え目の演出と穏やかな音楽で、時が少しずつ流れていく。
13歳になるまではダメと言っていたピアスをねだられて、
それを許すときのジョンキューの表情が、やけに切なかった。
Girls と呼びかけるジョンキューの声が、やけに優しかった。

原題は Grace Is Gone 。Grace は少女たちの母親の名前であり、
「恩寵、神の愛」という意味でもある。それが消えてしまった世界。
何もかもが色あせて、何もかもが意味を失って見える世界。
昨日までが嘘のように。

でも、悲しみは分かち合える。喜びが分かち合えるように。
喜びが、三人なら三倍になるように、悲しみも、三分の一になる。
だから、再び立ち上がって、ゆっくりではあっても確実に、歩いていける。

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