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2008/09/26

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(61/100 '08)

There will be blood.で語り始められる、壮大な叙事詩を見せられた気がする。
この場合の blood とは何かーーー

いまさら語ることもないほど、多くの人に語り尽くされた作品であるから、
ことばを連ねて陳腐な焼き直しレビューに陥らないためにも、
単純な感想を少しばかり書いておくことにしようと思う。

ひとつ
原油ーー黒くどろどろとしたものーーをめぐる醜悪な人間模様。
次第にその「黒くどろどろしたもの」が、血に思えてくる。

ふたつ
in plain view は「丸見えで、目につく場所で」という意味だが、
ダニエル・デイ=ルイス演じる Plainview は、その名の通りの男に思える。
彼の欲望や怒りはあけすけで、しかも尽きることがない。
一代で、自分の才覚だけで財を築いた、ステレオタイプな男の姿がそこにある。

みっつ
ポール・ダノ演じるインチキ宗教男は、根底では Plainview と同類だ。
利益のためには何でもやるし、魂を売ることも厭わない。
その彼の父親が Abel(アベル。字幕ではエイベル)なのは象徴的。

よっつ
I'm finished.
Plainview の最後のことば。どう考えたらいい?


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