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2009年4月

2009/04/30

バーン・アフター・リーディング(23/100 '09)

なんというか、評価に困る映画だった。

いろんなことを考慮しないで乱暴に感想を言えば、駄作。
少々ことばを選んで大人の配慮などすると、B級に徹したB級映画。
コーエン兄弟でブラピでジョージクルーニーでマルコビッチでティルダで、
なんて考えると、大金かけてB級を撮ることでCIAを揶揄する佳作、か。

がしかし、やっぱり劇場で見なくてもよかったなーと思う。
こういう映画が無条件で好きな人もいるのは知っているが、
あたし向けではなかったな。『ノーカントリー』もそうでなかったし、
どうやらコーエン兄弟とは相性が悪いみたいだ。

この作品に出ることを快諾したブラピを褒めてあげよう。
ある意味で持ち味を出し切ったマルコビッチも、褒めてあげたい。
ジョージ・クルーニーは、ジョージ・クルーニーは、、、
せめて DIY のシーンだけは拒否したほうがよかったんじゃ?



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スラムドッグ$ミリオネア(22/100 '09)

なんというか、よい映画だった。

スラムの現状を伝えるだけの重苦しい映画にも、
一途な想いを遂げるだけの、単なるラブストーリーにもなっていない。
暗くなりがちな話題を、爽快な後味に仕上げているのはダニー・ボイルの手腕か。

アカデミー賞で作品賞を取ったのはもちろん、
撮影賞と脚色賞も取ったのを、無条件で納得。
冒頭のスラム街での追いかけっこなんて、泣けるほどすごい。
くそまみれのちびジャマールがサインを高々と掲げるシーンは、
心の中で「取ったどー」とアフレコしちゃったりもして。

悲惨な境遇なのに、そこでもがき苦しむ姿にいちいち悲壮感を漂わせず、
楽観的というと語弊があるけれど、人の強さを信じている感じとか、
悪い輩に対する、根底に性善説があるんじゃないかと思わせる愛に満ちた視線とか、
そういうところが、イギリス映画だなぁと思った。『ラッキーブレイク』とか、
『キンキーブーツ』とか、『カレンダーガール』とかに通じる空気。
やっぱり好きなんだ、イギリス映画。


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ラースと、その彼女(21/100 '09)

なんとも感想の言いにくい、ビミョーな映画でありました。
どっちかといえば、たぶん好きな映画なんだろうと思う。
街の人たちが、みんなラースを想う温かい空気は、とても好き。
あたしが住民だったら、そう接することができるか、
問われると、自信をもって「うん」と言えない自分が嫌だ。

吉野弘の「I was born」という詩を思い出した。
ラースが一線を越えてしまったのは義姉の出産が近づいたせいだろうと思う。
彼女のことを、ラースは思いのほか強く想っているのだろう、と。
兄の罪悪感は、どことなく見当違いなように感じた。
ラース自身が、そんなことはまったく気に病んでないように思った。

義姉が無事に出産を終えるとき、
ラースもまた、新しい命を授かるのじゃないかな。
そして甥っ子か姪っ子か、生まれてくる子といっしょに
ラースもまた、成長するのでしょう。



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画家と庭師とカンパーニュ(20/100 '09)

画家が、どこかで見たなぁと思っていたら、
『あるいは裏切りという名の犬』のレオだった。
熱血刑事だった彼が、芸術家に、ちゃんと見えるのがすごいのだ。
牧歌的なフランスの田舎町とそこに住まう人たちの描き方は、
フランスに行きたいと思ったことのないあたしを「おいでおいで」と招いているかのよう。
いいなぁ、この雰囲気。と思っていただけに、後半のくだりは冗長な印象だった。
やっぱり、フランスには行かないでいいと思う。


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新宿インシデント(19/100 '09)

ジャッキーがアクションを封印ーー
というようなことを聞いて、ジャッキー世代としては興味津々。
しょこたんも、めちゃめちゃテンション上がってたしなー、と、
試写会に応募したところ、見事当選! ありがたや、ありがたや。

映画が映画だけあって、さすがに男子率高しですわー。
ちょっとビビる。でもトイレは空いててラクチンでしたわ。

映画は、痛かった。
痛いの苦手なあたしにとっては、目を背けたくなるシーン、何度か。
ジャッキーも、なんかカンフーアクションしたくて体うずうずってかんじだった。
にこーーーっていう笑顔も封印しちゃってた。新たな魅力と言われればそうだけど、
やっぱりニコニコでパキパキ動くジャッキーが、ちょっと恋しい。



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2009/04/14

レッドクリフ Part II —未来への最終決戦—(18/100 '09)

三国志はまったく知りません。興味も、ほとんどない。
でも映画は楽しい。エンタメ作品なんだから、それでいいと思う。
思うけど、ほんとに好きな人には、腹立たしいこともわかります。
自分にも、もちろんそういう経験はあるから。ハウルとか、ね。

それでも、やっぱりこの作品は楽しかった。長いのを感じさせない。
Part I は陸上戦で、Part II は海上戦。
Part I は劉備軍中心で、Part II は孫権軍が中心。
Part I は猛者たちの戦いで、Part II は女性が動いた。
Part I は一羽の鳩が長く飛び、Part II は何羽もの鳩が情報を伝えた。
そんなバランスも、絶妙だったと思う。見せる映像にこだわったのも、よかった。

曹操は悪者に描かれているけれど、その彼に命をあずけた若者たちもいたわけで、
彼らは病から立ち上がり死をも厭わずに身を捧げるのだけど、ほんと空しい。
戦争というのは、簡単に人の命を奪ってしまうのだな。
そんなあたりまえのことを、なんだかひしひしと感じてしまった映画でもあった。

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フロスト×ニクソン(17/100 '09)

深刻な映画もたまには良かろう、と思って行ってみる。
とりあえずウォーターゲート事件についてざっと読んでから。

最初に思ったのは、なんだニクソン、そんなに鼻でかくないじゃん、だった。
『ウォッチメン』のニクソンがあまりに鼻がでかかったからさーー。

それは置いておいて。

どちらかといえば、演劇にでもありそうな会話劇だった。
それだけに、演技者の力量が問われることになるわけだが、
いい映画だったと思う。手法は少し『ギター弾きの恋』に似てるかな。

大統領選というのは、さんざんっぱら討論会というのがあって、
その出来如何でごっそり票が動いてしまうわけだし、
大統領になったらなったで、議会で議論を闘わせるわけだし、
いくら才能あるテレビマンといえども、翻弄されるわけです。
老獪な、あまりに老獪な、ニクソン。許しがたい罪を犯したにも関わらず、
もし彼が大統領選に再び出たら投票しちゃいたくなる、というセリフも頷ける。

軽く考えてたかどうかわからないが、すっかり負け戦になったフロストが、
突然にやる気を出してニクソンを追いつめて行く流れは、どこまで本当なのだろう。
その彼が、ついにニクソンから欲しかったことばを引き出したとき、
「やった!」という顔よりむしろ、悲しそうに見えたのは気のせいか。

ニクソンは、グッチのローファーを履いたのかな。


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2009/04/09

トワイライト(13/100 '09)

原作を、とりあえず翻訳で出てるのは全部読んでます。
いわゆるティーン小説で、対象年齢大幅に外れてるんですけど、
女子というのはいくつになってもこの手の小説に心ひかれるもんなんです。
しかも、エドワードを、あのセドリックが演るというのだからーーー。

でも原作を読んでるうちに、だんだんベラに腹が立ってくるんだな。
ものっすごい身勝手なワガママ娘だから。何だコイツ、みたいな。
それから、小説の挿絵のせいもあるかもしれないけど、
エドワードよかジェイコブのほうに肩入れしてる自分にも気づく。
挙げ句、なんでエドワードもジェイコブも、こんなバカ女が好きなんだ?
なんてことを思ったりするわけです。とくにシリーズ3冊目。

でもま、映画は見ないとね。

と思っていたら、公開直前の試写に当たりました。
3月24日だったかな。有楽町でエドワードとご対面でした。(決してベラでない)

いやぁ、すごい人でしたよ。8割以上が女性。ビビるほどの、女子率。
スペシャルゲストで鏡リュウジさんがトークをされまして、
そこでベラが乙女座なんで、乙女座さん挙手、みたいな流れで手を挙げたところ、
「乙女座の人、今年大変じゃないですか?」と宣われる。
マジっすか? 乙女座今年たいへんなんですか? とまったく自覚なし。
ま、占いを、もう信じる歳でもなくなったってゆーのもあるんだが。

肝心の映画は、そうね、まあね。

やっぱエドワード違うなー。ジェイコブも違うなー。
エドワードは、あと3年早くやってほしかったなー。
セドリックのころだったらピッタリだったのに、、、と思う。

個人的にイメージがハマってたのは、ジャスパーとエメット。
とくにジャスパーは花丸。アリスもめっちゃかわいかった。
ベラ父もハマってたと思う。なので、肝心な二人がダメだったってことだ。
ベラは、可もなく不可もなくかなー。

木の上に登ったりするシーンは無駄かな。ほかのとこで時間を費やしてくれ的な。
ベラの落としたリンゴをエドワードが両手で受け取るシーンは、
原書や文庫版でおなじみでした。あれは、よい趣向だった気がする。



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2009/04/08

ウォッチメン(16/100 '09)

どうやら基本的に、アメコミの実写映画は好きらしい。
コアなファンにけちょんけちょんに言われたりすること多いみたいだけど、
なんとなく、あたし的にはツボのことが多い。本作しかり。

ザック・スナイダー監督作品ははじめてだったけど、好きな映像でした。
いわゆる「スタイリッシュ」とかいう感じなんだろうか。
いままで「スタイリッシュな映像」と言われて見た映画は全部ダメだったのに。
でもこれは良かった。強弱のつけどころが、かなりイイ。ついでに挿入歌もイイ。
まー、このへんは80年代世代だっつーことで許してください。

最初にコメディアンが出てくるんだけど、彼の部屋が300号室なのはご愛嬌か。
そこでにやっと笑っちゃって、がっつりつかまれたっつー感じかも。
そのコメディアン、けっこう顔好きかもーと思って見てたんだけど、
役としてはまったくヒーローじゃないんだな。むしろヒール。
そして次々出てくるヒーローたちも、みんな人間臭いのがイイ。配役もイイ。

ジャッキー・アール・ヘイリーは『リトル・チルドレン』の狂気が記憶に新しい。
今回も狂気なんだけど、その牙が内でなく外に向かってるのが新鮮。
なんだかなー、こんなかっこいー人だったっけなー、と思いながら見る。

同じく『リトル・チルドレン』のパトリック・ウィルソンは、
しゅっとしたヤサオトコ風の役でしか見たことなかったんだけど、
ちょっとお肉もついて、ふつうの感覚を持ったふつうの人を演じてて、これまた新鮮。

そしてマリン・アッカーマンですよ。
いやぁ、よかったね。ほんとよかったね。と、スクリーンに向かって言ったね。
コーエン兄弟の『ライラにお手あげ』で文字通り体当たり演技を披露して、
かわいそうに、そうまでしなきゃいけないんだ、女優って・・・
なんて思わず同情しちゃったけど、この役がつかめたんなら、まいっか、だよね。
でもきっと、キャリアから消したいだろうなぁーあの映画。とも思う。
第二のキャメロン・ディアスと、あえて呼ばせていただきましょう。がんばれ!

うちに帰ってきて、ところでコメディアンって誰だったんだ? と思って検索。

がーーーーーーーーーーん
がーーーーーーーん
がーーーーん
がーーん

なんと、『P.S. アイラブユー』のクマさんでした。


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2009/04/07

P.S. アイラブユー(15/100 '09)

『ブロークン・イングリッシュ』と2本立てで、どういう繋がりなんだ、この2本は? と思ったら、
30歳の、昔アートを先攻してたけどいまは関わりない仕事をしている女子が、
魅力的な外国人男子と恋をする、という共通点がありました。なるほろ。
あ、あと、母親がすっごい魅力的なところも、いっしょか。

これはジェラルド・バトラーのPVだと聞いていたのだけど、
ホントにそうでした。ジェラルド好きにはたまらない映画のようです。
しかも役名がジェリーで、ジェラルドの愛称と同じあたり、
映画の一登場人物なのか、本物のジェラルドなのか、一瞬「?」なのがミソ。
とりわけジェラルド・バトラーのファンというわけではないあたしでも、
いいなぁ、こんな男子。と思わせるのが、ジェラルドの魅力なのでしょう。
でも、じつは彼の親友、クマさんみたいなウィリアムも、けっこう好き。
ホント言うとそれよりも、ダニエルみたいなヤサオトコのほうが、もっと好き。

ところでこの映画を見て、イギリス英語を話す男子が好きだということが判明。
そっか、だからヒュー・グラントとかユアン・マクレガーが好きなんだなー。
イギリス映画の「悲しくて、ちょっとバカ」的なところが好きなんだと思ってたけど、
その根底にはイギリス英語を話す男子が好き、というのがあったのかも・・・

果たしてこの手紙がホリーの立ち直りに一役買ったのかどうか、それは神のみぞ知る。
ジェリーが心に住んでるホリーを愛せる人が現れることを祈ります。

ところで、ジェラルドってやっぱ『オペラ座の怪人』で世に出たのか?
と思って出演作を見てみたら、『幸せの1ページ』の文字が・・・

ガーーーーン・・・
ニムの父ちゃんって、ジェラルドだったのか・・・
気づけよ、自分。。。

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ブロークン・イングリッシュ(14/100 '09)

いやぁ、、、身につまされた。「じっと手を見る」な気分です。
アラサーの悲哀というか、そんなのがじわぁっとスクリーンから滴ってくる。
我が身を見てるようで、ちょっとイタい。

と思った女子、たくさんいたんじゃなかろうか、と。

なんかもう、神経症みたいに孤独とうまくつき合えないというか、
自己暗示&自己憐憫で孤独感倍増しちゃってるんじゃないかというか。
そこそこ美人だしキャリアもあるのに、まったく自信がないのね、ノラ。
親友はいるけど、彼女は自分の幼なじみの元カレと結婚していて、
結婚してればしてるなりの悩みもあるんだけど、「そんなのマシ」としか、きっと思えてない。

自分を不幸だと思ってる人ほど不幸な人はいないし、
自分を不幸だと思ってる人ほど哀れな人はいないと思う。
彼氏いない=不幸のどん底、の図式が、いまでは理解できないけれど、
そういう悪循環に絡めとられちゃう可能性については、わかる気がする。

歳を取れば取るほど、なまじっか知恵がついちゃってるしキャリアも積んでるしで、
若いときみたいに無条件で恋愛に身を投じるわけにもいかず、
躊躇してるうちに、あら?っと気づいたら、
その恋は通り過ぎて遥か彼方にうつろいゆく影が見えるだけ、みたいな。
さみすぃ〜〜〜〜。

まぁでも、そこで年下の情熱的なパリ男子が現れちゃったりするとこが、
映画だよねぇ。


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