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2009/11/24

ゼロの焦点(64/100 '09)

松本清張生誕百年記念作品、豪華女優陣共演
などといううたい文句についフラフラと、劇場へ。

結末を知っているミステリーを見るというのは、実はしんどい。
それでもお金を払って見に行くからには、謎解きじゃない部分に、大きな期待を持って見に行くわけだ。

という視点で本作を見てみると、可哀想だけれど、広末涼子は完全に喰われてしまった。
中谷美紀と木村多江には「日本アカデミー賞主演女優賞受賞」の冠があるが、
広末涼子にはないということが、文字通り現れた結果だったと言わざるを得ない。
とりわけ中谷美紀は「鬼気迫る」、ということばがふさわしい。
凛としていながら、内側から少しずつ崩壊していく様は、見ていて切ない。
木村多江は、まともな学校教育を受けていない女性を演じたわけだが、
ことばは悪いが、単なる馬鹿になっていない。(そう演じる演者は多い)
人生において選択肢の少なかった薄幸の女性の悲しさが、
彼女というフィルターを通すと愛おしさに浄化されてしまう。
出番は少なかったが、その少ない露出にもかかわらず、
心の有り様をすっかり表現してみせた鹿賀丈史も素晴らしかった。

もうひとつ、気になったのは、禎子が再び金沢に戻る車中。
それまでひとつひとつ映像を積み重ねてきたというのに、なぜここで禎子に語らせる、と。
『レイクサイド・マーダーケース』と同じやり方で、意気消沈。
もう20分くらい長くても、丁寧に見せてほしかった。

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